文化・芸能

<土曜カルチャー 演芸写真家 橘蓮二の目>春風亭昇太 客と落語への愛情

07/22 10:51
<土曜カルチャー 演芸写真家 橘蓮二の目>春風亭昇太 客と落語への愛情

 「笑点」の司会、ドラマ・演劇・映画等での俳優業、そして城(中世城郭)マニアとしても知られる人気落語家、春風亭昇太師匠。その圧倒的な表現力を最も身近に体感できるのは、何と言っても本業の落語。それも、独演会における高座である。

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 3月、下北沢・本多劇場で開かれた「春風亭昇太独演会 オレスタイル 滑稽魂」で見せた抜群のセンスに裏打ちされた描写力は圧巻だった。3日間、昼夜公演を含む全5公演。そして驚くなかれ、ネタおろし2席を入れた1公演4席、計20席という超人ぶり。特にネタおろしの一つ『金明竹(きんめいちく)』は、いわゆる前座噺(ばなし)と言われる小品なので、過去さまざまな噺家の語り口で数え切れない回数を聴いてきたが、昇太師匠の手にかかると、言葉に対するアレンジ力から生み出される台詞(せりふ)の応酬で、信じられないほど物語が跳躍する。

 昇太師匠は以前、よくこんなことを口にしていた。「僕の会の2時間は、人生における空白の時間ですから」

 もちろん、そんなことはあろうはずがない。落語が他ジャンルに負けないエンターテインメントであることを、全身で表明してきた。いくつもの顔を持つその素顔は、いつでもお客さんと落語への愛情であふれている。

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