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生保見直し 解約は慎重に 特定疾病の条件に注意/免責期間で無保険状態も

07/21 10:59
生保見直し 解約は慎重に 特定疾病の条件に注意/免責期間で無保険状態も

 新たな保険への乗り換えで顧客が不利益を被っていた、かんぽ生命保険の不正販売。契約中の保険を解約後、新たな保険を契約するまでに無保険状態になったことなどが問題になった。結婚や子どもの独立などの節目に契約内容を見直す際は、解約のタイミングや保障を受けられない免責期間に気をつけるなど慎重に行う必要がある。ファイナンシャルプランナーの大川真理子さん(札幌)に注意点を聞いた。

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 入院や死亡しても保障を受けられない無保険を避けるために必要なこととして大川さんは《1》現在契約している保険の解約は、新たな保険の証書が届いた後にする《2》保険会社が新たな契約を承諾した日付を確認してから解約する―の2点を挙げ、このどちらかを確認すると、安心だと強調する。

 保険を契約できるかどうかは、保険会社が顧客の健康状態や病歴などを基準に判断している。保険を契約する際に気をつけるべきことは健康状態や病歴の「告知」だ。告知義務は意図的でなくても怠ると、保障を受けられないこともある。

 保険を乗り換える場合には、この点が重要になる。例えば、若いころに現在の保険を契約した際は健康で問題なく契約できた人も、その後、病気などをして、新たな保険に契約できないケースもあるという。

 そして、特に注意が必要なのが「特定疾病・特定部位不担保」という条件付きの契約の場合だ。

 保険会社が健康告知に基づき契約の可否を決める際、健康な人と同じ条件では認められないが、胃潰瘍や子宮筋腫など「特定」の病気などについて期間を定めて保障しないことを条件に契約を認めているものだ。

 ただ、「特定」の疾病や部位は保険商品によって異なる。このため、ある持病を抱えた人が今の保険は契約できても、新たな保険では契約を認められないこともある。

 また、がん保険は一般的に、「契約から90日間は保障対象外」とする免責期間がある。この期間を無保険状態にしないためには、免責期間中、いまの保険を解約しないこと。新旧の保険料を二重に支払うことが必要になる。

 大川さんは「保険の乗り換えに不安がある場合は、中立の立場にある最寄りの消費生活センターや、ファイナンシャルプランナーに相談してほしい」と呼び掛けている。(佐竹直子)

■保険トラブル 年齢層幅広く

 道立消費生活センター(札幌)によると、2018年度に寄せられた生命保険に関する相談は前年度比12件増の53件。全相談の0.9%だが、相談者は30代から高齢者まで幅広い。

 相談内容は「貯蓄のつもりで契約したら保険証書が届いた」「入院したので保険会社に申告したら、その病気は保障対象外と言われた」などが複数あった。2007年、銀行の保険商品販売が解禁されてから「なじみの営業マンを信用しているから」と、保険内容を確認しないまま契約し、トラブルに至った事例が増えているという。

 センターは、保険契約は即決せず、内容を確認した上でじっくり検討することや特に高齢者は、契約時に必ず家族などに同席してもらうよう呼び掛けている。

 相談は、道立消費生活センター((電)050・7505・0999)、市町村の消費生活センターにつながる「消費者ホットライン」(局番なしの188)で受け付けている。

<ことば>かんぽ生命の不正販売問題 かんぽ生命保険が、顧客の不利益となる保険の乗り換え契約を繰り返していた。乗り換え時に健康状態の悪化などで再契約できなかったケースが、2019年3月までに約1万9千件あった。顧客が旧契約を解約してから新契約を結ぶまでの間、一時的に無保険になったケースは約4万7千件あり、不利益が生じた契約は9万件を超えた。

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