北海道

道警ヤジ排除、与野党に波紋 「公権力の乱用」野党批判 「過剰な忖度」自民からも

07/19 05:00

 道警の警察官らが安倍晋三首相(自民党総裁)の札幌市内での応援演説中、ヤジを飛ばした聴衆を現場から排除するなどした対応が与野党に波紋を広げている。野党は「公権力の乱用」などとして政権の体質に矛先を向けており、与党からも「道警の過剰な忖度(そんたく)」「やり過ぎだ」との声が漏れる。首相は20日に東京・秋葉原で参院選の「最後の訴え」に立つ予定だが、今回の対応も踏まえ、支持派と批判派双方が結集する可能性も指摘されている。

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 「国民の批判を弾圧するなら独裁国家だ」。社民党の福島瑞穂副党首は18日、神奈川県内で取材に対し道警の対応を批判した。立憲民主党道連は同日、道警に「表現の自由を著しく損なう」として再発防止を申し入れた。国民民主党の玉木雄一郎代表も17日に「権力は極めて抑制的に行使しなければいけないというのが大原則」と述べている。

 公選法は演説の妨害を禁じているが、「一般的には暴行か威力を加えたもの」(総務省選挙課)との解釈で、今回は適用は難しいとの見方が強い。自民ベテラン議員も「首相に対する(道警の)忖度が働いたのかもしれないが、明らかにやり過ぎ」と指摘する。

 首相はこれまで、道警の対応に言及していない。西村康稔官房副長官は18日の記者会見で、今回の対応に関する評価を避けた上で「警察の活動は不偏不党を旨として行われるべきだ」と述べるにとどめた。

 自民は首相の演説日程を極力伏せてきた。批判勢力が集まることを警戒する狙いもあるとみられ、最後の訴えの場所も正式発表はしていないが、政権奪還を果たした2012年衆院選以降、定番となっている秋葉原に立つ予定だ。

 ただ、7日の東京・JR中野駅前の演説では批判的な聴衆と支持者が入り乱れ、逮捕者も出た。秋葉原は首相が17年の東京都議選応援で「辞めろ」と声を上げる聴衆に対し「こんな人たちに負けるわけにはいかない」と反論し、批判を浴びた因縁もある。今回の対応もあって批判的な聴衆が集まる可能性もあり、自民は警戒感を強めている。

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