再生エネルギー

<2019参院選>エネルギー政策 原発依存は妥当なのか

07/09 05:00

 安倍晋三政権は昨年夏に改定したエネルギー基本計画で原発重視の姿勢を継続した。その方向性は妥当と言えるだろうか。

 東京電力福島第1原発事故をきっかけに、原発の安全神話は崩壊し、海外では脱原発と再生可能エネルギー活用の流れが急速に進んでいる。

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 各党と候補者は、今後のエネルギー政策のあり方を有権者に分かりやすく語ってもらいたい。

 エネルギー基本計画は、原発への依存度を「可能な限り低減する」としながら、2030年度の電源構成に占める原発の割合を20~22%とする従来目標を維持した。

 与党の自民党は参院選公約で「原子力規制委員会によって世界で最も厳しい規制基準に適合すると認められた場合は再稼働を進める」と明記し、「依存度低減」の建前と矛盾する姿勢を強めている。

 対する野党は「原発ゼロを実現」(立憲民主党)、「30年代を目標に原発ゼロ社会を実現」(国民民主党)、「原発ゼロに向け、再稼働を許さない」(共産党)など多くが原発ゼロを公約に掲げる。

 野党が昨年、国会に共同提出した原発ゼロ基本法案は審議すらされずに放置されてきた。この状況を変えるには、さらに具体的なエネルギー戦略を示し、有権者を納得させることが不可欠だろう。

 自然災害が頻発する日本で、原発推進は説得力を失う一方だ。

 規制委の審査に合格した東電柏崎刈羽原発6、7号機や日本原子力発電東海第2原発は地元自治体の同意を得られず再稼働のめどは立っていない。

 加えて現在稼働中の9基の原発のうちいくつかは、テロ対策施設の完成遅れによって停止命令が出る公算が大きくなっている。

 17年度の原発の発電比率は3%にすぎず、政権の掲げる20~22%は非現実的と言わざるを得ない。

 運転停止中の北海道電力泊原発も、1、2号機付近に活断層が存在する可能性が指摘されている。

 泊1号機は原則40年の運転期間終了まで10年を切った。再稼働だけではなく廃炉の是非まで議論を広げるべき時期ではないか。

 国際エネルギー機関(IEA)は40年の世界の総発電量の40%超を再生エネが占めると予想する。日本が原発に固執し続ければ、時代に取り残されかねない。

 とりわけ再生エネの宝庫である北海道の候補者たちには、脱原発を前提にしたエネルギー政策について活気ある論戦を期待したい。

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