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【回答者 玉川まき弁護士】ジムで盗難損害賠償求められるか

06/17 16:09
玉川まき弁護士
玉川まき弁護士

質問 通っているスポーツジムで暗証番号式の貴重品用ロッカーに携帯電話と財布を入れていたところ、何者かにカギを開けられて盗まれてしまいました。犯人が分からないので、ロッカーを管理するジム側に賠償を求めたいのですが、可能ですか。

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回答 スポーツジムと利用者は、利用者がジムへ会費を払う代わりに、ジム内の各種設備を利用できるという会員契約を締結します。このとき、スポーツジムは、会員がジム内の各種設備を安全に利用できるよう管理する義務を負います。

 まず、ジム側が貴重品用ロッカーを設置して、その利用を会員へ案内していたならば、スポーツ設備と同様に、会員が安全に利用できるよう適切に管理する義務を負うといえるでしょう。

 そして、ある盗難の手口(例えば、小型カメラを天井に設置したり、会員を装って背後から暗証番号を盗み見する手口)が世間で横行していて、ジム側でもその手口を十分に把握していた場合は、そのような手口での盗難を防止するための具体的措置を取っていなければ、ジム側は、会員が安全に貴重品用ロッカーを使用できる義務を尽くしていたとはいえません。

 この場合、ジム側が監視カメラなどの盗難防止器具を設置したり、係員が貴重品用ロッカーの周辺を見回りしたり、貴重品用ロッカーを係員の目が届く場所に移動させたりする措置を取っていなければ、ジム側に損害賠償を請求できる可能性があります。

 それでは、会員規約に「貴重品は会員の責任で管理し、盗難・紛失の責任をジム側は負わない」という記載がある場合はどうでしょうか。この場合でも、ジム側が貴重品用ロッカーを安全に管理する義務を負っている以上は、適切な盗難防止措置をとっていなければ、やはりジム側の責任を追及できることに変わりはありません。

 一方、スポーツジムは不特定多数の人が出入りする場所ですから、あなたの側にも、暗証番号を設定する際に不審な人物や機械が周囲にないことを確かめてから、他人から推測されにくい暗証番号を設定するよう気を付けておく必要があると言えます。(たまかわ・まき)

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