釧路根室

コマクサの小花かれんに 出世坂下に高山植物

06/14 05:00
出世坂の登り口でピンクの小花を揺らすコマクサ(加藤哲朗撮影)
出世坂の登り口でピンクの小花を揺らすコマクサ(加藤哲朗撮影)

 釧路市中心部を見下ろす出世坂(幣舞町)の登り口で高山植物のコマクサがかれんな花を咲かせている。

 地下歩道の屋根部分に位置する三角形の道有地約10平方メートルで、市民団体「釧路山草会」が育てている。

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 同会会員で出世坂近くに住んでいた佐々木光春さんが、道が坂を改修した後の2004年、「冷涼な釧路では低地でも高山植物が育つ。観光客に見せてあげたい」と自宅で育てた苗を移植したのが始まり。しかし釧路川河口から吹き上がる寒風や害虫などの影響で次々と枯れ、佐々木さんは17年5月に83歳で死去した。

 同年、山草会が「佐々木さんの遺志を継ごう」と火山灰を入れて土壌改良を行い、雑草取りや冬囲いを施してわずかに残った苗を守った。宮本正義会長(70)がその年にまいた種が3年かけて育ち、今年初めてピンクの小花を咲かせた。宮本会長は「時間をかけ、大切に育てた花こそ美しい」と胸を張る。(佐竹直子)

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