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【回答者 花形満弁護士】浮気で離婚 元夫と不貞相手の法的責任

06/16 16:40 更新
花形満弁護士
花形満弁護士

質問 結婚3年目のとき、夫が浮気していることが分かりました。子どもが幼かったこともあり、すぐに別れるということにはならなかったのですが、夫婦関係はギクシャクしたままで、結局それから4年後に離婚しました。元夫や浮気相手に慰謝料を請求することはできますか。

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回答 婚姻中に元夫が他の女性と浮気をしたことを理由に慰謝料請求をする場合、慰謝料の意味に注意しておく必要があります。この場合の慰謝料には2種類あり、一つは、浮気をされたことにより精神的苦痛を受けたとして請求する慰謝料(不貞慰謝料)。もう一つは、浮気が原因で離婚に至り、離婚により精神的苦痛を受けたとして請求する慰謝料(離婚慰謝料)です。

 不貞慰謝料は元夫と浮気の相手方の双方に請求することができます。浮気は1人ではできず、浮気をした2人があなたに対する「共同」不法行為者となるからです。ただ、慰謝料請求は、「損害及び加害者を知った時から3年間行使しない」と時効により消滅すると定められています。あなたの場合、浮気を知ってから4年が経過していますので、不貞慰謝料を請求しても、元夫や相手方の女性から消滅時効を主張されると、請求は認められないことになります。

 これに対して、離婚慰謝料は、元夫に対して請求することはできます。元夫の浮気を原因として離婚にまで至った場合、それ自体があなたに対する不法行為となるからです。そして、離婚慰謝料の消滅時効期間も3年間ですが、その期間の開始は、「浮気を知った時」ではなく、「離婚をした時」と最高裁判所は判示しています。

 それでは、離婚慰謝料を浮気相手に対して請求できるでしょうか。ニュースでも大きく取り上げられましたが、今年2月19日の最高裁判決は、離婚は本来、夫婦間で決められるべき事柄であるから、原則として離婚させたことの責任を浮気相手が負うことはないと判断しました。したがって、浮気相手が元夫と単に浮気をしていたという場合、あなたの相手方に対する離婚慰謝料請求は認められないことになります。(はながた・みつる)

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