卓上四季

落語の聖地

05/24 05:00

落語を扱ったドラマや漫画の影響もあり、道内でも落語がブームになっている。大きなホールで開かれる人気落語家の独演会は、ほぼ満杯。小さな会館やお寺の落語会も盛況だ▼ひと言で落語と言っても、江戸落語と上方落語は趣を異にする。かつて大道で演じられていた上方落語は、人々の関心を引くために声や身ぶりが大きい。見台に膝隠しという小さな机とついたてを置いて、三味線や太鼓などの「ハメモノ」で盛り上げる▼一方、江戸落語で使うのは扇子と手拭いのみ。演目の傾向も違う。華やかな上方に対し、渋い江戸というところか。北海道では江戸落語を聞く機会が多いが、関西から札幌に拠点を移し活躍する桂枝光さんらの上方落語も、とても楽しい▼その両方をたっぷり楽しめるのが、きょうから3日間開かれる「さっぽろ落語まつり」。東西の人気落語家28人が所属組織を超え、3会場で計13公演を行う夢のようなイベントだ▼企画した三遊亭円楽さんは、同様の大がかりな落語会を「博多・天神落語まつり」として、2007年から福岡で毎年開催してきた。いまではすっかり定着し、福岡を「落語の聖地」と言うファンも少なくない▼その円楽さんの手による、初の札幌での「まつり」である。既に13公演ほとんどが売り切れ、早くも来年の開催が決まったそうだ。いつか札幌も、「北の聖地」と言われるようになるといい。2019・5・24

[PR]
ページの先頭へ戻る