北海道

ススキノ花街 語り部に別れ 大正末期の民家解体へ 工事振動で傾き

06/07 17:05 更新
老朽化で惜しまれながらも解体されることが決まったギャラリー鴨々堂。花街だったススキノの歴史を色濃く残す(金本綾子撮影)
老朽化で惜しまれながらも解体されることが決まったギャラリー鴨々堂。花街だったススキノの歴史を色濃く残す(金本綾子撮影)
  • 老朽化で惜しまれながらも解体されることが決まったギャラリー鴨々堂。花街だったススキノの歴史を色濃く残す(金本綾子撮影)
  • ギャラリー鴨々堂内部で「ススキノの歴史的な建物は少ないだけに、解体は残念」と語る店主の石川圭子さん(金本綾子撮影)

 大正末期ごろに建てられ、現在は「ギャラリー鴨々堂(かもかもどう)」(札幌市中央区南7西2)として利用されている古民家が、老朽化で解体されることになった。かつては芸者の置屋として使用されるなどススキノの歴史を語る貴重な建築物で、近年は市民の交流の場となっていただけに、惜しむ声が上がっている。9月末に閉館し、関係者が手作業で解体する予定だ。

[PR]

 建物は木造2階建て、延べ床面積は約100平方メートル。もともとは5軒の長屋のうちの1軒で、かつては芸者の置屋としても使われていたという。2013年に取り壊される予定だったが、札幌市内の建設会社で古民家再生プロジェクトを担当していた石川圭子さん(47)が所有者に掛け合い、ギャラリーとして改修。自ら店主となり、建物は存続した。

 建物は花街だったススキノの歴史を語る貴重な建築物としてススキノのガイドツアーで紹介されているほか、美術展やイベントなどにも利用されている。ススキノ周辺の文化を楽しむイベント「鴨々川ノスタルジア」の際は実行委の拠点として、関係者が意見交換し、交流する場にもなっていた。

 周囲のホテル建設などによる振動で昨年ごろから傾き始め、使い続けるのが困難に。改修費も高額で、所有者が解体を決めた。

 9月末の閉館後、雪が降るまでの間、学生や関係者の手で解体される。廃材は再利用するという。石川さんは「ススキノには歴史的な建物が少なく、残念だが仕方がない。昔ながらのしまい方で、最後を見守りたい」と話す。

■6月から夜のツアー

 鴨々川ノスタルジア実行委は、ギャラリー鴨々堂や遊郭の痕跡などを巡るススキノのナイトツアーを6月14日から月1、2回、金曜日の夜に開催する。参加費は1500円。ススキノの寺を巡る「お昼の寺巡り体験ツアー」も月1、2回土曜日昼に行っており、次回は25日。参加費は2千~2500円。問い合わせは実行委(電)080・9618・4240へ。(本郷由美子)

全文:810文字

全文はログインまたはお申し込みするとお読みいただけます。
ページの先頭へ戻る