留萌宗谷

ナマコ養殖 研究成果報告 東京稚内会の小坂会長 故郷に「少しでも恩返し」

05/17 05:00
水槽で育てているナマコを手にする小坂輝雄さん
水槽で育てているナマコを手にする小坂輝雄さん

 【稚内】故郷の稚内でナマコの養殖研究に取り組んでいる東京稚内会の小坂輝雄会長(72)=横浜市在住=が、約8年間の研究で確立したナマコのふ化と飼育に関するノウハウやデータをまとめた。「地域の漁業に役に立てれば」と、成果を漁業関係者らに報告した。今後はエサの研究を続ける計画だ。

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 稚内市出身の小坂さんは東京都で産業用消音器の開発販売会社を経営している。親が漁業者で、子供時代は漁を手伝っていた。ニシンがとれなくなるなどの沿岸漁業の変化を身をもって体験したことから「漁場が変わって漁業者も高齢化する中、育てる漁業が必要」と、高級食材のナマコのふ化実験に着手した。

 北船舶漁港前に実験室を自費で建てて海水を引き込み、2012年ごろから実験を本格的にスタート。東京と稚内をこまめに行き来しながら、データを集め、試行錯誤を重ねてきた。14年からは量産化に成功し、成長した稚ナマコを近海に放流している。16年度から3年間は市が年80万円を補助した。

 生態が分かるまでの道のりは長かったが、採卵してふ化させ、放流できる大きさに育てるまでの技術を確立した。水温調整や水の入れ替えの方法、餌の量などのデータと生存率も記録しており、漁業者の役に立つよう資料としてまとめた。研究成果は3月に稚内漁協や市に報告し、新たに取り組みたい事業者にも提供する方針だ。

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