卓上四季

ナイフのように

03/18 05:00

歌声の伴わない電子音で、流れるのも10秒ほど。それでも、当時を知る人々には懐かしさがこみ上げる10秒間に違いない▼札幌市営地下鉄が、1972年札幌五輪のテーマ曲「虹と雪のバラード」をアレンジした到着メロディーを、先月から複数の駅で流している。慌ただしい朝や、仕事の疲れが残る帰路に美しい旋律を耳にして、ほっと一息つく方もおられよう▼歌詞にはこんな一節がある。「影たちが飛び去るナイフのように」。選手たちが氷や雪の上を一瞬のうちに駆け抜けたり、宙を舞ったりする様子が目に浮かぶようだ▼これを思い出したのは、地下鉄駅で耳にしたからだけではない。ウインタースポーツの世界で今季、その実力をいかんなく発揮した北海道ゆかりの選手が相次いだことが大きい▼ノルディックスキーのワールドカップ(W杯)ジャンプ男子では、小林陵侑選手が個人総合優勝した。欧州勢が独占してきたタイトルであり、価値は高い。米国でのスピードスケートW杯では、高木美帆選手が女子1500メートルで世界新記録を出し優勝、男子500メートル優勝の新浜立也選手も日本記録を樹立している▼廃部が決まったアイスホッケー男子・日本製紙クレインズのアジアリーグ準優勝も、印象的だ。あえて「有終の美」とは言うまい。受け皿が整って、選手たちが来季もリンクを「ナイフのように」切れ味鋭く駆け回ることを願う。2019・3・18

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