卓上四季

相思相愛

03/16 05:00

タンチョウは、つがいになると一生添い遂げるそうだ。専門家によると「離婚」することもあると言うが、子育ても夫婦で行い、その仲むつまじさから「永遠の愛」の象徴とされることもある▼そんな相思相愛ぶりを感じさせる熱い応援だった。鶴(クレイン)から名前をもらった、アイスホッケーアジアリーグ日本製紙クレインズの公式戦最後の試合。地元釧路市でのパブリックビューイング会場では、大勢の市民が大きな声援を送った▼3点をリードしながら相手の猛攻で追いつかれて、延長で力尽きた。リーグ優勝はならなかったが「よく頑張った」「釧路の誇り」と、選手たちを温かくねぎらった▼企業スポーツを取り巻く環境は厳しい。母体会社の業績悪化は、真っ先にチームに影響を与える。クレインズも、日本製紙の経営合理化の波にあらがえなかった▼創部70年。釧路の子どもたちは活躍する選手に憧れ練習に励んだ。選手たちが運動会の手伝いや登下校の見守りをすることもあったそうだ。蝦名大也釧路市長が「氷都釧路の宝」と言ったように、クレインズと釧路市民は70年間、ずっと「相思相愛」の間柄だった▼クレインズの廃部発表後、地元関係者らは新しいチームとして再出発できるよう、模索を続けている。かつて、絶滅したと思われていたタンチョウも、その後再発見され、いまや完全に復活している。朗報を待ちたい。2019・3・16

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