泊原発

泊1、2号機 廃炉視野に検討着手を

02/26 05:05

 北海道電力泊原発が新規制基準に適合しているかどうかを審査中の原子力規制委員会は、1、2号機近くの断層について「活断層であることを否定できない」とする見解を示した。

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 北電はこれまで敷地内に活断層は存在しないと主張してきたが、十分な根拠を示せていない。今後、規制委の判断を覆すだけの説得力あるデータを用意できるかどうか疑問と言わざるを得ない。

 ただでさえ道民の間には、泊原発再稼働に慎重な意見が多い。まして地震による過酷事故のリスクがある以上、再稼働方針そのものを考え直すのが筋だろう。

 北電が無理に再稼働を目指しても、安全対策に時間と経費がかさみ、経営にむしろマイナスに働く可能性がある。少なくとも1、2号機については廃炉も視野に今後のあり方を検討すべきだ。

 新基準では、12万~13万年前よりも新しい時代に変位したことが認められる断層を活断層とみなし、原子炉などの重要施設を真上に設けることを禁じている。

 今回の断層は重要施設の直下を通っているわけではないが、活断層と認定されれば、想定される地震の揺れの大きさやそれに伴う安全対策などの前提条件も変わる。

 活断層のリスクは揺れの問題にとどまらない。地割れなど地形自体の変化をもたらしかねず、耐震性の強化では対応は困難だ。

 適合審査自体の長期化は避けられず、再稼働は一段と困難になったと言えよう。

 安全面はもちろんのこと、北電の経営という観点からも、1、2号機の再稼働は果たして合理的な判断だろうか。

 北電が泊原発に投じた安全対策費は3号機を含めすでに2千億円超に達しているが、さらなる大幅追加は避けられまい。

 原発の運転期間は原則40年に制限され、1号機は2029年、2号機は31年に期限を迎える。

 数年間かけて審査をクリアしたとしても、運転期間は短くなる。採算がかえって悪化する可能性もあり、廃炉も選択肢の一つとして考えるべき時期ではないか。

 1、2号機では今月、消火設備が凍結し使用不能となったことが発覚し、昨年末には、3号機で非常用発電機の不具合を長年放置していたことが明らかになった。

 泊原発では、こうした安全管理上のトラブルが相次いでいる。

 原発を扱う事業者の資質さえ疑われる事態である。道民の信頼を取り戻すことが先決だ。

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