北海道

計画停電12日も見送り 北電、厚真火発復旧に1カ月超も

09/11 05:00

 北海道電力の真弓明彦社長は10日、記者会見し、胆振東部地震で緊急停止した苫東厚真火力発電所(胆振管内厚真町、165万キロワット)について「詳細な点検ができていない」と述べ、具体的な復旧時期を見通せないことを明らかにした。複数の関係者は完全復旧には1カ月以上かかる可能性を指摘している。北電は、10月からの液化天然ガス(LNG)火力発電所1号機(小樽市、56万9400キロワット)の試運転で生じる電力も、家庭や企業向けの供給に活用する検討に入った。

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 真弓社長は10日、札幌市内で開いた、業界団体などでつくる連絡会で2割以上の節電を求めた。北電によると、10日の道内の電力供給力は353万キロワット。最大電力需要は午後6時台の324万キロワットで、企業や家庭の節電で当初見込みの383万キロワットより抑えられた。このため、北電は12日も計画停電を見送る。ただ、苫東厚真の復旧時期が延びれば、節電要請も長期化しそうだ。

 苫東厚真では、1、2号機で配管の蒸気漏れ、4号機でタービン付近の出火が見つかった。1、2号機は調査を始めたが、4号機はタービンが高温で、10日夕の時点で調査できておらず「4号機が重症」(経済産業省関係者)との見方がある。

 仮にタービンの交換となれば、「月単位の時間がかかる」(電力業界関係者)といい、復旧作業の長期化は避けられない。北電は6日、完全復旧に「1週間以上かかる」としたが、10日の連絡会でも同じ見方を示し、事実上、時期を後ずれさせた。世耕弘成経産相は北電に復旧見通しを示すように指示しているが、真弓社長は10日の会見で「検討中」と述べるにとどめた。

 北電は危機回避へ、来年2月予定のLNG火発の稼働を実質的に前倒しする、試運転時の活用を検討する。(石井努、栗田直樹)

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