北海道

復旧も人々の長い列 新千歳空港の足止め客、疲労濃く

09/08 13:41
3日ぶりに運航が再開し、外国人旅行者らであふれかえった新千歳空港国際線の出発ロビー=8日午前7時45分、千歳市(中本翔撮影)
3日ぶりに運航が再開し、外国人旅行者らであふれかえった新千歳空港国際線の出発ロビー=8日午前7時45分、千歳市(中本翔撮影)

 【千歳】8日午前から国際線の運航が再開し、3日ぶりに正常化した新千歳空港。道内に足止めされた外国人旅行者に加え、国内線も7日に半数近くの便が欠航したことで、早朝から大混雑した。平時は1日に400便超が運航する空港が長時間閉鎖された反動で、運航が正常化しても混乱が続いた。

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 空港国際線ターミナルビルの閉鎖が解かれたのは午前6時前。搭乗手続きが始まった午前7時ごろ、JR札幌駅からの始発の快速エアポートが満員で空港駅に到着すると、外国人旅行者は国際線に向かって急ぎ足。搭乗手続きの行列は、100メートル以上に延びた。

 「いつ帰れるかと不安だった」。中国人の伊平さん(50)は6日の上海便が欠航し、ようやく8日午前の便を確保した。千歳市内の避難所で2日間過ごし、「シャワーを浴びてぐっすり寝たい」と消え入りそうな声で話した。

 航空各社は搭乗希望者に対応するため臨時便を出し、国際線は通常の2倍の1日91便が運航を予定。ロビーは人であふれかえり、怒った様子で航空会社のスタッフに詰め寄る人もいて、異様な雰囲気に覆われた。

 韓国人のキム・ヨンヌンさん(63)は6日の帰国予定がずれ込み、チケットの振り替えの手続きのために列に並んだ。「余震が怖かったが、テレビなどの災害情報は日本語だけで分からず、ずっと不安だった」

 国内線ビルは7日の欠航で旅行者約1200人が一夜を明かした。このため普段、土産物を求める人が行き交うセンタープラザが、配布された毛布を敷いて体を休める人たちで埋め尽くされた。

 兵庫県から旅行で訪れた大学生中村友亮さん(20)は、6日に関西空港便で帰る予定だったが、台風と地震の影響で双方の空港が閉鎖され帰れなくなった。8日は空港で朝を迎え、「疲れは取れないけど、災害は仕方がない」と諦め顔だった。

 国内線の8日の欠航は、午前10時現在で35便。山梨県南アルプス市の黒沢順子さん(68)、聡志さん(73)夫妻は「札幌の避難所で過ごした時に避難所の職員の方が航空便を予約してくれ、本当に助かった」と、道民の温かさに感謝した。(高木緑、斉藤千絵、水野可菜)

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