旭川上川

生活、経済混乱続く 胆振東部地震 停電、断水全面復旧至らず バス一部再開/233人避難所に

09/08 05:00
旭川市が開設した避難所で一夜を過ごし地震を報じる新聞を読む避難者=7日午前5時55分、市役所第2庁舎(舘山国敏撮影)
旭川市が開設した避難所で一夜を過ごし地震を報じる新聞を読む避難者=7日午前5時55分、市役所第2庁舎(舘山国敏撮影)

 6日未明に最大震度7を観測、旭川などで震度4となった北海道胆振東部地震では、道北でも長時間にわたる大規模停電が発生し、7日も全面復旧には至らなかった。旭川市内では高層住宅で断水し、高齢入居者ら災害弱者を直撃。酪農地帯では生乳の廃棄に追い込まれ、卸売会社では冷蔵庫が止まるなど、経済活動に影響が及んだ。

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 地震発生から一夜明けた7日、旭川市内では全域で同日夕に電気が復旧したが、管内では一部で停電が続く。ライフラインの復旧は進んだもののJRなど交通機関の運休が続き、市民生活に大きな影響を与えた。停電地域で市が給水作業を行うなど対応が続いた。

 JR旭川駅では、観光客ら約50人が疲れた様子で朝を迎えた。6、7の両日、旭川駅発着のJRが全面運休したため利用客が足止めとなり、市が毛布などを用意し対応。仙台市から仕事で訪れた自営業山納雄二さん(50)は「市内のホテルは満室で、とりあえず駅に泊まった。何とか今日中に札幌に向かいたい」と話した。

 旭川空港行きのバスは7日午前に運行を再開し、旭川電気軌道と道北バスは信号機の回復に伴い、午後5時ごろから中心市街地などを走る十数路線の運行を再開した。都市間バスは、北海道中央バスなどが深川や芦別方面は再開したが、札幌行きは運休。JR北海道は、部分的に北電からの送電が始まったが、全線で始発から運休した。再開の見通しは立っていない。

 一方、旭川空港は臨時便8便を加えた24便が運航し終日、利用客であふれた。

 停電のため自治体が設置した避難所を利用する人も。上川総合振興局によると6~7日にかけて15市町で最大233人が避難所に身を寄せた。

 旭川市が開設した避難所で過ごした市内の主婦大野ヨシさん(88)は停電でテレビや電話が使えず「何も情報が入らなかった」。夕方に訪問した市職員から避難所開設を伝えられるまで、「とても不安だった」と話した。

 別の避難所で一晩を過ごした市豊岡の主婦井上秀美さん(26)は「自宅がオール電化のため調理ができず、子どもの食事作りに困った」と話す。途方に暮れていた時にツイッター情報で避難所開設を知り、夫と3人で避難。7日朝に復旧し自宅に戻ったが「旭川は自然災害が少ないと安心しきっていた」と反省した。

 停電が続き断水2日目に入った地域もあった。市内西神楽地区では、地下水をポンプで引き揚げて水を利用している家庭で断水し、給水作業を実施。住民30人ほどが訪れ、同地区に住む主婦山田隆子さん(66)は「給水が来てひとまず安心だが、脚が悪いので水をくむのは大変だ」と訴えた。市は同日、東旭川町の旭川第1小と旭川第2小でも給水を行った。

 また市は、水がマンションの上層階に揚げられず、飲み水を確保できない高齢者対策として、6日夜に市内の4階以上で停電中の高層マンション230棟を戸別訪問、高齢者に安否確認も含めて飲み水を配った。

 中川町では7日未明、郊外を除く市街地で停電が復旧したが、地上デジタル放送の受信設備が停電地区にあるため、町内全域で衛星放送を除く番組が見られない状況が続いている。

 停電で自宅で入浴できないため銭湯など温浴施設を利用する人も増えている。6日も営業したいこい湯(旭川市5の24)には普段の3倍の100人以上が訪れた。

 6日は休業したフタバ湯(市春光7の5)は7日午前8時ごろに電気が復旧、午後1時に開店した。通電後にすぐ再開できるようにと、6日は湯船の温度を下げないように廃材でお湯を沸かし続けたという。旭川浴場組合によると、加盟する市内18浴場の内、6日に営業できたのは2軒だったが、7日は17軒に増えた。

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