留萌宗谷

続く混乱いつまで 胆振東部地震 小売店の入荷にばらつき 漁協、停電で出漁取りやめ

09/08 05:00
停電中も営業を続け、食料品を販売する稚内市内のスーパー=7日午前11時30分
停電中も営業を続け、食料品を販売する稚内市内のスーパー=7日午前11時30分
  • 停電中も営業を続け、食料品を販売する稚内市内のスーパー=7日午前11時30分
  • 8日にも大型の発電機を導入する枝幸漁協の冷蔵施設=7日午後2時

■宗谷

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 6日未明に発生した「北海道胆振東部地震」の影響で道内全域を停電が襲い、留萌、宗谷管内でも水産加工業や観光業などの経済活動や、物流停滞による生活必需品の品薄状態など住民生活に大きな影響が出た。停電は徐々に復旧しているものの、7日もなお停電が続く地域が残った。

 稚内市内では物流に混乱が生じている。停電が続いていたスーパーの富岡ユアーズ店(富岡2)は7日、発電機を使って通常通り午前9時に開店。青果は入荷したが、豆腐など日配品は「今後の入荷は分からない」という。同店は「被災地に優先して物資が回ると思うので、稚内はこれから」とみている。

 西條稚内店は6日、停電でレジが動かず、食料品や水をすべて百円単位で店頭販売した。7日は復旧し、飲食店以外はほぼ通常通り。パンなど食料品の多くは届いているが、水と乾電池は品薄で、牛乳の入荷は見通しが立っていないという。担当者は「商品によっては流通状況で数日程度届かない懸念がある」と話す。

 市内には、交通機関の乱れで足止めを食らった観光客もいた。市は市少年自然の家で観光客約70人を収容、ベッドと食事を提供した。電車で旅行していた神奈川県の会社員水野将治さん(39)は「千歳まで電車で戻るはずが、会社を1日休むことになってしまった。でも稚内で申し分ない対応をしていただいて感謝です」と話していた。

 また、稚内観光協会には6~7日にかけて、国内外の観光客による問い合わせが相次いだ。中国、台湾などアジア圏や欧州など国内外の約100人が訪れ、職員が対応に追われた。

 電気が不可欠の水産業も長引く停電に苦慮している。市内末広の加工業者、中央水産は工場や冷凍庫が使えず営業を休止。千トン入る冷凍庫にはタラやホッケなどを貯蔵している。中陳憲一会長は「マイナス25度を保つため、今は一切開け閉めできない。1週間は持つと思うが」と困惑する。

 稚内漁協では6日夜、製氷施設の停電が復旧したが、加工会社や物流側の受け入れ態勢が整わず、7日のイカやサケ漁は休漁した。同漁協の木村直治専務は「電気や道路状況などが安定しないと水揚げしても仕方が無い」と諦め顔だった。

 枝幸漁協は停電の影響で6、7日ともサケ定置網漁の出漁を取りやめ、市場も休止した。冷蔵施設などの電源にする大型発電機は8日に調達できる見通し。枝幸町乙忠部の「マルユメ柴田水産」の柴田文子専務(46)は冷蔵施設の魚の状態を心配する。「停電は長くて半日程度しか経験がない。こんな大規模で長期の停電は初めて。魚も丸2日となると大丈夫だろうか」と話す。(岩崎志帆、伊藤駿、宍戸透)

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