北見オホーツク

元の日常、まだ先に 胆振東部地震 小売店、商品入荷できず 通電限定的「洗濯できない」

09/08 05:00
避難所で、すやすやと眠る子どもたち=7日午前7時35分、北見市の中央地区住民センター(岩崎勝撮影)
避難所で、すやすやと眠る子どもたち=7日午前7時35分、北見市の中央地区住民センター(岩崎勝撮影)
  • 避難所で、すやすやと眠る子どもたち=7日午前7時35分、北見市の中央地区住民センター(岩崎勝撮影)
  • 給水を受けたポリタンクの水を鍋に移す女性=7日午後0時5分、置戸町境野(大石祐希撮影)

 6日未明の北海道胆振東部地震から一夜明けた7日、オホーツク管内は一部の地域で電気が復旧したものの、広範囲で停電が続き、市民は疲労を募らせた。公共交通機関の運休やガソリン不足で物流も滞り、スーパーやコンビニは品薄状態に。基幹産業の1次産業にも影響が広がりつつある。今週末に予定していたイベントの中止、延期も相次いでおり、市民が「日常」を取り戻すまでには時間がかかりそうだ。

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 「停電でホテルにも宿泊できず、野宿を考えていたので助かった。趣味で長年、全国を旅しているが、こんな経験は初めて」。旅行中に道内全域が停電になるという未曽有の事態に遭遇し、北見市が中央地区住民センターに開設した避難所で一夜を明かした神奈川県在住の戸田博彦さん(74)は7日朝、疲れた表情を浮かべた。

 停電が続く地域では、テレビやスマホから情報を入手できない市民が不安を募らせ、自治体などが開設した携帯電話の充電場所は朝から混雑。北見市常呂町公民館でスマホを充電した同町の主婦野村秀子さん(68)は「スマホの通話やインターネット接続も、しづらくなっている」と心配そうに話した。

 置戸町境野では、停電で地下水をくみ上げられなくなったため、7日夜から8日朝にかけて8戸が断水し、町がポリタンクに入った水を20~30リットルずつ配布した。農家伊東亜実さん(37)は「料理や飲料用を優先しているため、農作業で汚れた服などの洗濯ができず困っている」と訴えた。

 一方、商業施設は営業は再開したものの、商品が限られたり、停電で保管用の冷蔵、冷凍設備が使えないため、商品の廃棄を強いられる店舗が相次いだ。

 北見市端野町の東武イーストモール端野店は、7日朝までに通電して2日ぶりに通常営業。8日以降も営業の予定だが、札幌など道央の仕入れ先の方が営業できず、牛乳や麺類などが入荷できていない。日配品バイヤーの保科学さん(43)は「商品全体の7~8割が影響を受ける」と表情を曇らせた。

 イトーヨーカドー北見店は7日も予備電源での営業。本田和幸統括マネジャー(45)は「生鮮食品の多くを廃棄した。道路の反対側は電気が復旧しているのに〓」。北見市の製麺業「ツムラ」も停電で商品が保管できず、7日までに100万円以上の損害が出たという。津村千恵取締役部長は「自然災害なので誰のせいでもないが、本当につらい」と嘆いた。

 北見市のガソリンスタンド「北海道エネルギーセルフ常盤SS」は7日に営業を再開。給油は1台2千円分までで、給油待ちの車が列をつくった。同店の水谷和人主任(33)は「8日以降も営業が続けられると思う」と話した。

 北見市のまちきた大通ビル・パラボは7日、電気が復旧し全館で営業を再開した。催事「秋の全国うまいもの会」は節電で照明の明るさを控えて薄暗い会場となったが、市内の主婦高橋明美さん(49)は「毎年楽しみにしている。開催できて良かった」と笑顔を見せた。

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