社説

胆振東部地震 二次災害に十分警戒を

09/08 05:05

 道央を中心に甚大な被害をもたらした胆振東部地震は、発生から3日目を迎えた。

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 犠牲者は増え、安否が不明の人も依然多く残されている。

 災害時の救助で生死を分ける境目は72時間とされる。捜索隊は二次災害に十分注意を払い、救助に全力を挙げてもらいたい。

 100を超える市町村の避難所に、一時は1万人以上の人が身を寄せた。慣れない避難所生活の疲れやストレスがたまり、体調を崩さないか心配だ。

 自治体をはじめ関係機関による支援には、避難者一人一人へのきめ細かな配慮が求められる。

 震度7を観測した胆振管内厚真町で、極めて大規模な土砂崩れが起きた。台風21号の雨で表土が重くなり、地震で斜面を滑り落ちる「表層崩壊」の可能性が高い。

 さらにきのうからの雨が追い打ちをかけ、危険は増した。余震も続き、気象庁は震度7も警戒するよう呼びかけている。

 気象情報や避難情報をこまめに入手し、危険を察知したら迷わず避難することが肝心だ。

 各自治体も、改めて住民に対する危険箇所の周知を徹底するとともに、可能な限り早めの避難指示を出す必要がある。

 家屋の損壊や二次災害の危険から、避難の長期化を強いられる人が出ることも予想される。

 停電や断水が続く地域も少なくない。交通網が完全復旧せず、食料や日用品が不足する所もある。避難者に必要な物資が行き渡るよう努めてほしい。

 中には、トイレの清潔さを保つのが難しい避難所もあり、食中毒や感染症のリスクが懸念される。衛生への気配りが不可欠だ。

 気がかりなのは、病気の人や高齢者、幼い子供の体調管理である。医師や看護師が避難所に常駐したり、巡回できる態勢づくりを整えることが急務だ。

 避難所になじめず、車中泊をする避難者も出ている。

 過去の災害では、血栓が肺に詰まるエコノミークラス症候群で亡くなる人も出ている。悲劇を繰り返さぬよう、車中泊の人に対するケアも欠かせない。

 停電の復旧時に起きる「通電火災」に注意したい。スイッチの入った電熱器が可燃物に接触したり、漏電したりして起きる。

 阪神大震災では、原因を特定できた神戸市の建物火災の6割を占めた。自宅を離れるときは、ブレーカーを落とすことを忘れないようにしたい。

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