苫小牧日高

【ライフライン】東胆振・日高 暮らし再建一歩ずつ

09/07 19:45
苫小牧市役所2階の携帯電話充電コーナーには多数の市民らが訪れた=7日正午ごろ
苫小牧市役所2階の携帯電話充電コーナーには多数の市民らが訪れた=7日正午ごろ
  • 苫小牧市役所2階の携帯電話充電コーナーには多数の市民らが訪れた=7日正午ごろ
  • 断水に見舞われた住民のため、飲料水をタンクに注ぐ自衛隊員=7日午前8時55分、浦河町
  • 新ひだか町の保健福祉センターで、利用者が朝食後の薬を飲むのを手伝う職員=7日午前6時55分

 6日未明に発生した北海道胆振東部地震の影響で、東胆振・日高地方は7日も停電や断水、電波障害などが続き、多くの市民に影響が出た。避難所では多くの人が依然、不自由な暮らしを余儀なくされており、営業を再開したガソリンスタンドなどには長蛇の列ができた。行事やスポーツ大会の中止も相次いでいる。

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■電力

 北電苫小牧支店によると、道内発電所の再開で東胆振・日高地方では6日午後から、苫小牧市中心部や安平町早来栄町の一部、追分本町の一部など、一部の地域で停電が復旧したが、送電設備の故障なども多く、7日現在、全面復旧のメドは立っていない。

 長引く停電で、携帯電話などのバッテリー切れに困惑する市民に対応するため、各市町では充電スポットを相次いで開設した。苫小牧市は同日、前日に続き市役所に無料で対応。平取町では町内6カ所に開設した避難所で携帯電話の充電に対応した。

■通信

 7日も携帯電話や固定電話が使えないなどの通信障害が相次いだ。携帯電話各社によると、厚真町や安平町、むかわ町など東胆振・日高地方の広範囲でつながりにくくなっている。

 むかわ町穂別地区では基地局の非常電源が切れたため、全域でつながりにくくなった。NTT東日本によると、固定電話は厚真、むかわ、平取、新冠、新ひだか、浦河、様似、えりもの各町でつながりにくい。同社は地震を受けて、比較的つながりやすい公衆電話を無料で使えるようにしている。

 公衆電話ボックスは、厚真町が、苫小牧信用金庫厚真支店(表町)付近、セイコーマート厚真店付近(本郷)、町の上厚真支所のそばなどにある。安平町は、JR早来駅、早来大町のNTT東日本の施設前、安平駅、追分駅、遠浅駅など。むかわ町は、鵡川駅、四季の館、穂別地区のガソリンスタンド近くなどにある。

■小売り

 厚真町表町のコンビニ「ハマナスクラブ厚真藤井店」は7日午前10時に営業を再開し、町民が次々と訪れた。停電が続いているため車の電源でレジを動かし、客が買った商品を店員がメモして計算し、対応した。黒崎靖広店長(36)は「お客さんはみんな知り合いなので、パートさんと12時間かけて店を片付けた。商品がある限り、店を開けたい」と話した。

 ただ、停電で休業や営業時間を短縮した店舗も相次いだ。コンビニ各社によると、停電が解消した店舗もあったが、弁当やパンなどの商品供給が追いつかず、8日以降も店舗によっては同様の状況が続く見通し。

 苫小牧市柳町3の大型商業施設「イオン苫小牧店」は、店外で飲料水やおにぎりなどを販売した。8日は電気が供給されれば施設での営業を再開する。外壁に亀裂が入るなどした新ひだか町静内末広町のスーパー「イオン静内店」も入荷されたパンなどの食料、水、電池などを店舗そばの駐車場で販売し、多くの町民らが買い求めた。

■道路

 厚真町内では、道道夕張厚真線など4路線で土砂崩れや道路崩落などのため通行止め。町道では10カ所以上で道路に陥没や亀裂がみつかり、通行が難しくなっている。日高道は複数の場所で路面のひび割れや橋に段差が生じたため、厚真インターチェンジ(IC)―日高門別IC間の40・6キロの上下線で通行止めが続いている。室蘭開建によると、数日中の通行止め解除に向けて作業を進めているという。

■水道

 道によると7日午前8時30分現在、安平町と厚真町の全域、むかわ町と日高町、浦河町の一部で断水が続いている。安平町は同日、遠浅公民館、早来小を給水車が巡回。厚真町も、厚南会館と総合福祉センターにそれぞれ給水所を設けた。浦河町でも停電で地下水を電動式ポンプでくみ上げている家庭で断水が続いたため、町は自衛隊の協力で柏陽館、西舎飲料水供給施設、旭荘、杵臼生活館の4カ所で給水した。

■スタンド

 停電の影響で、各地のガソリンスタンドでは7日も休業が相次いだ。営業を再開した店舗でも、給油する車の長い列ができ、店側は給油量を制限するなど対応に追われた。厚真町のガソリンスタンドでは、金額指定での給油を実施。安平町早来地区のガソリンスタンドも営業を再開し、給油する車の長い列ができた。

■医療機関

 苫小牧市立病院、王子総合病院は7日から、通常どおり診療を再開した。浦河赤十字病院は、札幌や苫小牧から出張医が来られなかった一部診療科を除き、電気が復旧したため通常診療を再開。ただ通信環境や物流の混乱で、医療用資材や入院患者の食材確保に支障が生じているといい、冨永孝幸事務部長は「診療に影響が出ないよう、早く元通りに戻ってほしい」と話した。

■催しやスポーツ 中止・延期に

 地震に伴い、東胆振・日高地方のイベントやスポーツが相次ぎ中止となった。

 南極観測船「しらせ」の苫小牧寄港に伴う8、9日の一般公開などは、全行事を取りやめた。日本青年会議所(JC)北海道地区協議会は、7~9日の北海道地区大会苫小牧大会を中止。8日の日本キリスト教会苫小牧教会の伝道100年記念コンサートも中止になった。

 このほか、8日に予定されていた襟裳岬灯台の一般公開、灯台近くの観光施設「風の館」でのえりも高の「高校生カフェ」はいずれも取りやめに。15日に美々川福祉会が開く予定だった美々川フェスティバルも中止になった。

 また、第71回秋季北海道大会室蘭支部予選(道高野連など主催)の8日の開幕戦は10日に延期。8日開幕の第43回北海道新聞社杯争奪新人少年野球大会(北海道新聞苫小牧支社主催)は中止する。

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