北見オホーツク

募る不安 道東でも 厚真で震度7

09/06 20:54
水圧が下がった高台の地域で給水車からの水を受け取る市民=6日午前10時、釧路市桜ケ岡(加藤哲朗撮影)
水圧が下がった高台の地域で給水車からの水を受け取る市民=6日午前10時、釧路市桜ケ岡(加藤哲朗撮影)
  • 水圧が下がった高台の地域で給水車からの水を受け取る市民=6日午前10時、釧路市桜ケ岡(加藤哲朗撮影)
  • 停電により開店できない大型店の前で行われた臨時販売で、水や食料品などを買い求める市民=6日午前9時、帯広市稲田町のイトーヨーカドー帯広店(阿部裕貴撮影)

釧路・根室 水や食料品に長い列

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 釧路市内では6日、多くのスーパーが店の入り口などでパンやミネラルウオーターなどを販売した。スーパーヒロセ鳥取店(鳥取大通7)は7日午前9時からお茶やカップ麺、魚肉ソーセージなどを店頭で販売する予定。睦店(釧路町睦3)も同様に営業予定だ。

 釧路市内でスーパー3店を展開する丸辰相長センターは、停電が続いた場合も芦野、星が浦、美原の各店を7日午前10時から90分間営業し、カップラーメンやお茶などを販売する予定。在庫がなくなり次第、販売を終了する。

 釧路市内のフクハラ、ビッグハウス全10店は7日、午前9時をめどに各店舗入り口で簡易営業する。商品がなくなり次第閉店する。

 中標津町の大型商業施設「東武サウスヒルズ」は6日休業したが、正午から臨時営業し飲用水や非常食、日用品などを販売した。同店は7日も午前中から臨時営業する予定。

 厚岸町内のイオン厚岸店(港町1)、フクハラ厚岸店(港町4)は7日も停電が続いた場合、駐車場や店の入り口でカップ麺やミネラルウオーター、カセットガスコンロ用ボンベなどを販売する予定だ。パンや弁当は、停電が続けば7日の入荷は難しいという。

 一方、大型スーパーのイオン釧路店(釧路町桂木1)、イオン釧路昭和店(釧路市昭和中央4)、イトーヨーカドー釧路店(釧路市新橋大通6)はいずれも7日の営業は未定だ。

 電力が回復しても商品供給が滞る可能性があるため、コンビニも営業見通しがたたない。ローソン釧路北大通店(釧路市北大通9)は停電でレジが使えず、充電式の簡易レジで対応していたが、充電が切れたため6日は午前10時前に閉店した。停電が続けば営業再開は難しいという。

十勝 外来診療休止広がる

 6日未明に道内を襲った地震により十勝管内では全域が停電した。池田町の一部で断水が発生したほか、水のくみ上げに電源を必要とする集合住宅やビルなどでは水を使えない状況となり、水や食料を求める客が小売店に並んだ。外来診療を休止する医療機関も目立ち、市民生活に大きな影響が出た。搾乳設備などがストップし、管内の酪農業などの被害も懸念されている。

 十勝総合振興局によると、未明に帯広市内の女性(83)がベッドから落ちて脱臼したほかは、同日午後3時までにけが人などの報告はない。

 停電や水道停止に対応し、帯広市は市役所を臨時避難場所として開放、午後3時までに十数人が避難した。数十戸が断水している池田町のほか、他の自治体でも夜に備え避難所開設の準備が進んだ。

 各地のコンビニエンスストアは、朝から飲食料品や携帯充電器などを買い求める客が詰めかけ売り切れが続出。帯広市中心部では昼ごろまでに閉店する店舗が目立った。他の小売店舗や飲食店も多くが休業。ダイイチ、福原、マックスバリュ北海道の各スーパーやイオン帯広店などの大型店では、朝から店外で臨時販売が行われ、市民らが行列をつくった。

 イトーヨーカドー帯広店に並んだ市内の佐藤真澄さん(41)は「近所のコンビニを回ったが、混雑して弁当も残っていなかった。食料や乾電池がほしい」と話した。百貨店藤丸も店外で食料品や日用品を販売。藤本長章社長は「商品や建物に異常はなかったが、電気系統が動かないと開店できない」。生鮮品は業務用冷凍庫で保存しているが、担当者は「廃棄する商品も出るだろう」と話した。

 医療機関も多くが外来診療を休止。緊急対応などは非常用電源で賄っているが、停電が長引くと人工透析などを他に振り向ける医療機関も出てくる見込みだ。市内の薬局では冷蔵が必要な糖尿病治療のインスリンの保存について「(停電した)冷蔵室では、もって1日程度」と不安視し、早期の復旧を望んだ。

オホーツク 搾乳、ホタテ冷蔵できず

 1次産業にも影響が出ている。紋別市内には自家発電機を持っていない酪農家も多く、搾乳機や搾った牛乳をためる冷蔵機器が作動しないために出荷ができない状況になった。市渚滑町の木内農場を経営する木内達法さん(61)は「これほど長い停電は初めて。乳は搾れないし、搾っても出荷できないから困っている。1回の搾乳で出荷できないと2~3万円の被害があり、停電が長引くと大打撃になる」と話す。

 佐呂間漁協の干し貝柱工場の冷蔵施設には、約26トンのホタテが保管されており、停電で稼働できない状態。堀正規工場長は「冷蔵できないホタテは、もっても明日まで。それ以降は腐って売り物にならなくなる。このような長い停電は初めて。手探りで対応している」と不安げだ。

 網走漁協は7日に秋サケの水揚げを予定していたが、「電力が復旧しても、加工場がすぐ受け入れ可能になるのは難しい」と担当者。水産加工の「マルイチ水産」(網走市)役員の川原田英世さんは「これから秋サケを受け入れる予定だったが、早く電力が復旧しないと体制を整えられない」と困った様子だった。

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