小樽後志

果樹倒れ屋根飛び ナシ・リンゴ 出来秋に影

09/06 05:00
根元から折れたリンゴの木=余市町農村活性化センター
根元から折れたリンゴの木=余市町農村活性化センター
  • 根元から折れたリンゴの木=余市町農村活性化センター
  • 強風で倒れ、民家を直撃した高さ約15メートルの樹木=小樽市末広町

 台風21号の影響で、後志管内も4日深夜から5日にかけて各地で強風が吹き荒れた。倒木や屋根のはがれ、果実の落下などの被害が発生し、交通網も大きく乱れるなど、住民や関係者らは対応に追われた。

[PR]

 札幌管区気象台によると、5日の最大瞬間風速は、管内11観測地点のうち、倶知安で42・4メートルを観測。余市は32メートル、黒松内は29・8メートルと2地点で観測史上最大となった。このほか共和が30・5メートルなど6地点で9月の観測史上最大を記録。小樽市は20・2メートルだった。

 小樽市内では約60カ所で倒木が発生。末広町の小樽稲荷神社の近くで高さ約15メートルの樹木が倒れ、民家の屋根を直撃した。住人の80代無職女性は「2階に寝ていたが、ものすごい音と衝撃で起きた。まさかという感じ」と困惑した。

 倶知安町では窓ガラスの破損や物置倒壊などが相次いだ。市街地の美容室では外付けの階段の屋根が飛ばされ、2階の住宅で就寝中だった経営者の佐藤晃さん(70)は「ゴッーとうなるような音が1時間以上続いた。こんな経験は初めて」と驚いた。町によると、早朝、2千戸が停電し、一部は午後まで復旧が遅れた。

 蘭越町では100年の森パークゴルフ場が折れた枝の散乱で閉鎖に。真狩村の羊蹄山自然公園は倒木が電線に引っかかり、キャンプ場の利用が中止となった。

 岩内町では屋根のトタンがはがれたり、住宅の玄関ガラスが割れたりした。5日朝に自宅屋根の一部がはがれたのを発見した町東山の無職土門伸也さん(55)は「風が最も強いときは家全体が揺れて2階にいられなかった」と振り返った。

 JR小樽駅では始発から運休が相次ぐなど終日ダイヤが乱れた。岡山県倉敷市の会社員木村洋子さん(65)は「夕方に札幌で約束があるので、バスで向かいます」と先を急いだ。

 農作物への被害も確認された。余市町によると、町内で最も被害が大きいのはナシで、千両ナシが8割落果した農家もあったという。リンゴやプルーンなどを試験栽培する余市町農村活性化センター内の圃場(ほじょう)では、リンゴの木が24本倒れた。このうち幹や根元が折れた木を除き、職員は20本を埋め戻す作業に追われた。

 仁木町では5日現在、落果の被害がリンゴは2・8ヘクタール、プルーンは1・3ヘクタール。ビニールなどの破損があったミニトマト用ハウスは700棟に上った。共和町では、メロン栽培用のビニール製のトンネルが一部破損した被害が数件確認され、収穫間近のメロンに影響が出る可能性があるという。

ページの先頭へ戻る