北海道

介護学ぶベトナム人留学生増 帯広の法人が支援 日本語で奮闘

08/23 10:04
畠山晴美主任(左)の指導で実習を受けるベトナム人留学生(村本典之撮影)
畠山晴美主任(左)の指導で実習を受けるベトナム人留学生(村本典之撮影)

 帯広市の帯広コア専門学校で、介護を学ぶベトナム人留学生が急増している。本年度は介護福祉科1年生24人のうち18人を占める。人手不足に悩む市内の社会福祉法人が招いて学費などを支援しており、留学生は施設でアルバイトをしながら、勉強に励んでいる。

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 7月下旬、介護福祉科1年の実習授業。ベトナム人留学生18人が患者役と介護役に分かれ、ベッドから起き上がる補助の手順を確認していた。教室には「日本語以外禁止」と書かれた張り紙が掲げられ、会話はすべて日本語を使う。

 同校では留学生が増えたことを受け、ベトナム語の参考書を導入。指導する畠山晴美主任(48)は「留学生が一番苦労しているのは日本語。言葉さえ克服できれば、コミュニケーション能力は高く、介護者に向いている」と話す。

 留学生は、市内の社会福祉法人「真宗協会」と「刀圭(とうけい)会」が現地で面接などを行い招いた。卒業後は各法人の施設に就職することを前提に学費などを支援しているほか、在学中はアルバイトとして施設で雇う。

 真宗協会の特別養護老人ホームでアルバイトに励む1年のホアン・ティ・ヒエンさん(23)は、利用者の会話相手やシーツ交換などを担当。「会話は難しいが、利用者の気持ちが理解できたときはうれしい。日本で介護の仕事を続けていきたい」と意欲を見せる。

 各法人が留学生を招く背景には、介護現場の慢性的な人手不足がある。真宗協会では昨年度からベトナム人4人の受け入れを始め、本年度は12人、来年度5人を予定する。樋渡喜久雄理事長は「留学生が正職員として経験を積んだ頃に、外国人技能実習生を受け入れ、彼らに技術を指導してもらいたい」と説明する。

 刀圭会でも本年度からベトナム人を6人招き、来年度も3人の受け入れを決めている。担当者は「介護現場はどこも人材不足」とした上で、意欲ある外国人の人材に期待を寄せている。

 帯広コア専門学校の畠山主任は「彼らは向上心を持って母国を離れて来ている。単なる労働者としてではなく、地域の将来を支える人材として見守ってほしい」と話す。(正井晶子)

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