卓上四季

涼しい北海道と対照的に、本州は連日の酷暑である。2020年東京五輪・パラリンピックも、暑さ対策が急がれている。ただ、最近は大会を巡る気温以上の「暑苦しさ」が気になる▼例えば文科省は先月、大学や高専に通知を出した。大会ボランティアに参加するため、授業開始日や試験期間を変える際、届け出は必要なく、特例でできるなどとする内容だ。ご丁寧に、ボランティア活動は「意義がある」ので「適切に対応」するようにとの一文も。本来は自発的な活動のはずではないか▼大会組織委が札幌ドームや神宮球場など多くの施設を、長くは半年近く借用するのにも違和感が残る。その間は施設を使えず、プロ野球の試合などに影響する。所有者側は期間短縮を求めているものの「召し上げ」そのものに異論は出ていないらしい▼盛り上がるのは否定しない。だが「協力するのは当然」との雰囲気が社会にまん延していないか。暑苦しいのはそのせいである。そういえば昨年成立した「共謀罪」法も、政府が主張した理由は「五輪成功のため」だった▼今度は暑さ対策として、組織委がサマータイム導入を求めている。本格的議論はこれからだが、暮らしや経済活動への影響が大きいと見送られてきた制度だ▼「五輪のため」と言えば、何でも通るかのような空気が、ひたひたと押し寄せる。暑苦しさとは裏腹に、背筋の方は何やら寒い。2018・8・16

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