北海道

相次ぐヒグマ 羅臼警戒 監視カメラ、おり設置 町の情報周知に疑問も

08/15 12:00
ヒグマがヤギを襲った現場近く。奥の方の木にヤギをつないでいた=羅臼町峯浜町
ヒグマがヤギを襲った現場近く。奥の方の木にヤギをつないでいた=羅臼町峯浜町
  • ヒグマがヤギを襲った現場近く。奥の方の木にヤギをつないでいた=羅臼町峯浜町
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 【羅臼】先月から今月にかけて相次いだ、ヒグマの襲撃による飼育動物の被害。町は現場周辺の世帯に注意を促し、2カ所の現場に監視カメラや捕獲用のおりを設けるなど対応に当たった。ただ、町内全体や警察、報道機関に対する情報提供に消極的な町の対応に、疑問の声も出ている。

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 7月23日午前5時ごろ、町内峯浜町で酪農業を夫婦で営む女性(37)は、農場で飼育していたヤギ1頭がいなくなっているのに気づいた。周囲の草むらに血痕があり、クマが襲ったヤギを引きずったとみられる痕跡も確認された。女性は「4年前に移り住んできて、近くでクマを見たことはあるが、農場内に入ってきたのは初めて」と驚く。

 8月1日には、町内海岸町の民家の庭で飼われていた中型犬2匹のうち1匹が食い殺され、横たわっているのを藤本繁樹さん(47)が見つけた。もう1匹を捜しに行くと、浜辺の草むらで死骸を土に埋めるヒグマに遭遇。藤本さんが声を上げると林の方へ去った。

 2カ所の現場は約25キロ離れている。町によると、採取したふんなどを用いて北大が行ったDNA鑑定の結果、別の個体と判明した。

 町内で飼育動物が襲われたのは2012年に知床半島先端側の相泊(あいどまり)地区で犬1匹が襲われて以来6年ぶり。町内八木浜町の漁業蜂谷透さん(53)は「怖いから家の中で犬を飼っている。羅臼では外で犬を飼う時はクマに気を付けろと言われてきたが、本当に起きたのは残念。最近はクマが増えているのかな」と話す。

 町はヒグマによる被害被害発生の情報を近隣住民に知らせるにとどめた。湊屋稔町長は「情報が広まると、クマを見たくて集まる観光客が被害を受ける恐れもあり、役場が情報を精査する必要がある」と説明する。

 中標津署も町からヒグマ被害の情報提供は受けておらず、「少なくとも人が住む場所にヒグマが出没したり、人畜に被害が出た際は情報共有できるよう町と協議していきたい」とする。

 町によると、今月10日までのヒグマの対応件数は昨年より41件多い151件。(椎葉圭一朗、森川純)

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