道新 夢さぽ

中小企業のそこが知りたい 挑み続ける社風 見極めて

07/05 10:09
中小企業のそこが知りたい 挑み続ける社風 見極めて
  • 中小企業のそこが知りたい 挑み続ける社風 見極めて
  •  いけがわ・かずひと 1957年、砂川市生まれ。北海道工業大学(現北海道科学大学)卒。2005年パッケージ類の総合企画販売会社「ティーピーパック」の代表取締役社長に就任。15年6月から北海道中小企業家同友会共同求人委員長。61歳。

 7月に入り、来年春に卒業する大学生らの就職活動では中小企業に接する機会が増えているが、学生側から見ると大手に比べて未知数の部分が多いとみられる。6月以降に札幌市内で開かれた複数の合同企業説明会の会場で80人の学生に中小企業について知りたいことを一つ挙げてもらい、多い順から5項目について北海道中小企業家同友会の池川和人共同求人委員長に答えてもらった。

[PR]

■将来性・安定性[21人]「大手に比べると規模が小さいので、将来性や安定性が気になります」(藤女子大4年)

 将来が確実な企業はどこにもありません。中小でも大手でも「新しいことにチャレンジする」ことで長続きするきっかけをつかめるのです。世の中が求める商品やサービスはどんどん変わっています。その変化をいち早くつかんで新商品や新サービスを生み出していく。それを持続的にできるか否かが将来性の分かれ目となります。企業説明会などではどのようなチャレンジを続けてきて、どんな将来ビジョンを持っているのかを聞いてみてください。

 安定性を確かめる場合は「自己資本比率」などの数字を調べるとよいでしょう。その会社自身の力の強さが分かる数字です。業種によって異なりますが、それぞれ平均値があり、それと比較すると目当ての企業の安定度合いが分かります。

■休日・残業[18人]「人数が少ないので休日は少なく残業も多いイメージがあります」(札幌大4年男子)

 年間休日の平均日数は一般に110~120日といわれていますが、厚生労働省の調査では全国的には300人未満の企業で110日前後。一方、残業時間は中小レベルでおおむね月12時間程度となっています。完全週休2日制に向けて多くの中小企業が努力していますし、働き方改革が広く浸透してきたこともあり、労働時間はもっとゆとりのある方向に進みます。

■福利厚生[11人]「福利厚生はどの程度あるのでしょうか」(札幌国際大4年男子)

 福利厚生とは、労働力の確保などを狙いに、企業が従業員とその家族に対して提供する給与以外の「経済的保障」です。法律で義務づけられた社会保険などの法定福利と、企業が任意に行う法定外福利があり、「福利厚生が良い」というときは通常この法定外福利を指します。法定外福利には交通費や住宅補助、健康診断、育児支援、保養施設などがありますが、中小企業で保養施設を持っているところはさすがに多くはないでしょう。住宅手当など各種手当はかなりの企業が実施しており、大手とあまり差はないと思います。

■仕事の幅・魅力[7人]「興味を持てる仕事をしたいのですが、会社が小さいと選択の幅が狭いのではないでしょうか」(札幌学院大4年男子)

 中小企業では若いときから幅広い経験を積めます。1人で完結するような重要な仕事を任されることもあります。思いついたアイデアや自分が興味を持った仕事を形にしていけるのが中小企業の一番の魅力です。会社に入ったらどんどん提案してみてください。

■勤務地は札幌[7人]「実家が札幌なので、住み慣れた札幌かその近郊で働きたいのですが」(室蘭工大4年男子)

 企業によっては「勤務地は札幌」と打ち出しているところもあります。ただ、勤務地が札幌でも取引先は道内外、ときには海外にもという企業もあるでしょう。実際の仕事ではいろいろな土地で働く機会があり、それによって広い視野が養われる場合もあることを知っておいてください。(道新夢さぽ取材班 青山実)

<ことば>北海道中小企業家同友会 1969年に発足した中小企業の経営者団体。会員数は約5900人で、全国47都道府県の同友会の中では最大。札幌に本部を置き、道内10支部で「良い会社をつくる・良い経営者になる・良い経営環境をつくる」ことを目的に活動。共同求人委員会は会員企業の採用支援のため、勉強会や合同企業説明会などを開催している。

ページの先頭へ戻る