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【回答者 佐藤茉有弁護士】借家の窓ガラス 修理費用はだれが負担?

2018/03/16 05:00
佐藤茉有弁護士
佐藤茉有弁護士

質問 一軒家に賃貸で住んでいます。年末に大雪で窓ガラスが割れてしまい、大家さんとも連絡がつかなかったので、自分で業者を手配して修繕しました。ところが、大家さんは「勝手に直したんだから自分で負担しろ」と言って修理費用を払ってくれません。

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回答 あなたと大家さんの間で結ばれた賃貸借契約に基づいて、大家さんは、あなたが借家をきちんと使用できる状態にする義務を負っています。

 したがって、借家を使用するのに支障が出るような故障が生じた場合には、大家さんは、きちんと修繕をしないといけません。今回のように、窓ガラスが割れた状態では借家の使用に支障が生じますので、大家さんはこれを修繕する義務を負っています。

 ところで、修繕が必要になった時、大家さんに、すぐに対応してもらえるとは限りません。そのような時、賃借人は、大家さんと連絡が取れるまで、がまんして修繕を待っていないといけないのか、勝手に直したら修理費を負担しなければいけないのかというと、そんなことはありません。

 民法は、「賃借人は、賃借物について賃貸人の負担に属する必要費を支出したときは、賃貸人に対し、直ちにその償還を請求することができる」と定めています。

 「必要費」とは、借りているものを使用するのに適する状態に保つために必要な費用のことで、割れてしまった窓ガラスの修理費用はこれにあたります。ですから、あなたには、窓ガラスの修理費用を大家さんに請求する権利があります。

 大家さんは、「勝手に直したんだから自分で負担しろ」と言って、修理費用の支払いを拒否しているということですが、そのような場合には、修理費と家賃を相殺することができます。例えば、家賃が月8万円で、窓ガラスの修理費用が5万円だった場合には、あなたは次の家賃の支払日には、3万円を支払えばよいのです。

 なお、大家さんが負う修繕義務の範囲について賃貸契約書に特約がある場合や、あなたの使用方法や過失が原因で窓ガラスが割れたような場合には、結論が異なる可能性があるので注意して下さい。

(さとう・まゆ)

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