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全国一マンモス校、対応策は 千歳・北陽小 今春1450人超

02/26 17:56
全国一マンモス校、対応策は 千歳・北陽小 今春1450人超
  • 全国一マンモス校、対応策は 千歳・北陽小 今春1450人超
  • 北陽小の1年生の体育の授業。館内を6等分した場所で、児童が縄跳びなどをしている
  • 登校時の玄関。午前7時50分に開くと、児童でごった返した

 【千歳】校区内の宅地開発で児童数が増え続ける千歳市の市立北陽小が、全国一のマンモス校になった。今月1日現在の児童数は1410人で、学級数は40。国による適正規模の「1校で12~18学級」を大きく上回る。これまで市は校舎増築でしのいできたが、少なくとも2年後まで児童数は増える見通しで、市議会でも対応を迫る声が強まっている。市は来月までに新たな対策を決める方針で、新校建設や校区見直しといった抜本策に踏み込めるかが焦点となる。(千歳支局 高木緑)

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■新校建設、校区見直し焦点

 北陽小の体育館で、1年生の3学級合わせて96人が一斉に行う体育の授業。館内を6等分した場所に16人ずつ分かれ、縄跳びやフラフープをする。担任の1人である阿部まりえ教諭(31)は「もっとのびのびと体を使わせてあげたいんですが…」。校庭では1年生の4学級131人が体育の授業で、一緒にスケートを滑っていた。

■体育館入りきれず

 全校児童は一度に体育館に入れず、入学式に参加するのは1年生、卒業式は6年生だけ。運動会や学芸会は3学年ずつ分けて開く。子どもたちの絵画や研究発表を掲示する場所も足りない。何を行うにしてもスペース不足がつきまとう。

 毎年5月1日時点の児童数が報告される文部科学省の学校基本調査によると、昨年は全国1万9794校の公立小のうち、北陽小が1397人で1位だった。

 1994年に開校した北陽小は、JR千歳線の長都(おさつ)駅から約1キロの市街地の周縁地帯にある。2000年ごろから校区内で大規模な宅地造成が相次ぎ、児童数も開校時の403人から右肩上がりで増加。「児童は将来減る」(市教委)と、4度にわたる校舎増築でしのいできたが、予想を超えるペースで増えてきた。

 今春の新入生は254人で、全校児童は1450人を超える。学級は二つ増えて42となり、空き教室はゼロに。来春も児童数は増える見通しだ。新千歳空港の活況などで千歳市の人口は順調に伸び、山口幸太郎市長はこの年明け、現在よりも3千人ほど多い人口10万人の達成を30年度までに目指すと掲げた。北陽小の校区内での宅地開発も、さらに進む可能性がある。

■「見通し甘かった」

 「体育や音楽など実技の授業に支障が出ている」「子ども同士がぶつかってけがをする危険がある」。全国一のマンモス校になったことが知られ、昨年12月の市議会では問題視する指摘が相次いだ。PTA会長の南雲勇次さん(42)は「集団生活に慣れ、友達が多くできる一方、もっとゆとりがほしいとの声もある」。市教委は年末に検討組織を庁内に発足させ、《1》新校建設《2》校区の見直し《3》一部の児童をバスで他校に通わせる―の3案を検討している。

 抜本策として新校建設が注目されているが、今春に決めても新しい小学校の開校までに少なくとも4年かかり、建設費は23億円を超えるとみられる。市内17小学校の大半は児童数が減っているものの、北陽小を含め5校が増加傾向にある。「これまでの見通しが甘かった」(市教委)との反省を生かし、適切な対策をとれるかが問われる。

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