子育て

おっぱい、哺乳瓶 発育に影響は? 不正咬合のリスクに違い

02/04 11:40
おっぱい、哺乳瓶 発育に影響は? 不正咬合のリスクに違い

 <質問> おっぱいと哺乳瓶による授乳では、子どもの口や顎の発育が異なるそうですが、どのように違うのでしょうか。

[PR]


 <回答> 母乳と人工乳で育った子の違いについては多くの研究がありますが、口や顎への影響についても、いろいろな違いがあることが分かっています。

 まず、赤ちゃんがおっぱいやミルクを飲む時の口の形や顎の動きなどが大きく異なっています。おっぱいでの授乳の場合、口は哺乳瓶での授乳よりも約1・3倍大きく開き、上下の唇は外側にめくれています。またおっぱいでは、哺乳瓶よりも、口周囲の筋肉が強く動き、また下顎も大きく動いています。

 少し前ですが、おっぱいが口と顎の発育に大変良い影響を及ぼすという海外の論文が話題になりました。それはおっぱいと不正咬合(こうごう)、つまり上下の歯のかみ合わせの不具合との関係を調べた論文です。

 それによると、おっぱい育ちの場合、まったくおっぱいを飲まなかった場合に比べ、不正咬合のリスクが66%低下するとされています。また、同じおっぱい育ちでも、より長く飲んだ方が、短い場合よりも不正咬合のリスクが60%も減るとされています。この理由は、哺乳瓶の場合、おっぱいのときには加わらない余計な圧力が、舌や顎に働くからではないかと推測されています。

 赤ちゃんがおっぱいを飲むのはせいぜい1~2年です。しかし、そのことが後の不正咬合のリスクを大きく下げているとすれば、不正咬合によって生じるさまざまな健康面への悪影響だけでなく、その治療に要する経済的コストも大きく減少させるかもしれません。おっぱいの意外な効用をぜひ知っておいてください。(瀬川雅史=のえる小児科院長)

ページの先頭へ戻る