社説

2017衆院選 道内論戦始動 暮らしの視点も大切に

10/11 05:00

 衆院選がきのう、公示された。

 野党第1党の民進党が事実上解体し、新党が相次いで誕生するなど、かつてない状況の中で行われる選挙となった。改憲や消費増税の是非が主な争点に挙がる。

 同時に、北海道が直面する問題に正面から向き合う姿勢が欠かせない。人口減や少子高齢化に伴う地域経済の疲弊、1次産業の衰退といった課題について、各党、各候補の建設的な論戦を求めたい。

 道内では、12の小選挙区に30人と、比例代表道ブロック(定数8)単独に19人の計49人が立候補した。1996年の小選挙区比例代表並立制の導入以来最も少ない。

 道内の民進党出身者の多くが加わった立憲民主党が共産党と全12小選挙区で候補を一本化し、7選挙区で自民党、公明党の与党候補との一騎打ちになったためだ。

 道内は、与野党の対決構図がより鮮明になり、政策の違いが分かりやすくなったとも言えよう。

 総務省の調査によると、道内の人口は19年連続で減少した。札幌圏を除く地域の過疎化は深刻さを増している。

 多くの自治体では、都市部から人を呼び込もうと、手厚い住宅費の補助や子どもの医療費無料化などを打ち出し、知恵を絞る。

 それでも、若者を中心に人口流出は止まらない。高齢者の交通手段の確保がままならず、買い物や通院など、普段の生活に支障を来しかねないとの不安も広がる。

 各党、各候補は選挙戦を通じて、こうした課題への処方箋を示す必要がある。有権者もじっくりと吟味しなければならない。

 公示を前に行われた道内の主要8党の代表者による公開討論会では、1次産業の振興を軸に地域活性化を図る姿勢や、JR北海道の路線維持のため国の財政支援を求める方向は、ほぼ共通していた。

 さらに政策を競い合うことで、より具体的な道筋を提示できれば、選挙の意義は大きい。

 今回の衆院選の枠組みは、前回選挙から大きく様変わりした。

 民進党出身者は大きくリベラル系の立憲民主と、保守系の希望の党に分かれた。小選挙区では、これに日本維新の会が絡む。

 比例では社民党と新党大地も議席を目指す。大地は前回、民進党の前身の民主党と選挙協力したが、今回は自民、公明と協力する。

 こうした複雑な経緯を道民に理解してもらうため、丁寧な説明が求められる。