遠隔授業で大学合格 常呂高生4人 札幌・有朋高と連携、物理を受講

03/04 19:09 , 03/05 11:21 更新

 文部科学省から「研究開発学校」の指定を受けて遠隔授業に取り組む常呂高(29人)で、有朋高(札幌)の教員による遠隔授業を受けた3年生4人全員が志望大学に合格した。生徒数が少なく教科によっては専門教員がいない地方の高校でも、「生徒が希望する授業を提供でき、進路の実現につながる」として、関係者は遠隔授業の効果を実感している。

 合格した4人のうち片岡慎さん、上川憂竜さん、前田拓海さんは北見工業大に、斉藤郁弥さんは北海道科学大(札幌)に進学する。

 常呂高の本年度の教員は校長、教頭、養護教諭を除くと10人。理科教員は1人いるが、生物が専門だ。これに対し、4人は大学の理系学部に進むのに物理の授業を希望していた。そこで3年生になった昨年春から週4時間、物理が専門の有朋高の杉浦啓介教諭(37)の遠隔授業を受けた。モニターやカメラ、マイクを備えた専用教室を使い、課題はオンラインで提出した。

 物理に苦手意識を持っていた片岡さんは「授業は分かりやすく、ためになった。行きたいと思っていた大学に進学できてよかった」と喜ぶ。杉浦教諭も「できるだけ対面授業と変わらないようにフォローをしてきた。4人とも一生懸命ついてきてくれた」とねぎらう。

 同校は2013年度に研究開発学校に指定され、進学希望の生徒らを対象に遠隔授業を導入している。国公立大合格者が出たのは3年ぶりで、浜田哲也校長は「遠隔による質の高い授業は、地元の高校からの進学を支えてくれる。地方の教育の切り札になる」と強調する。

 新年度は希望する3年生の物理のほか、専門教員がいない音楽でも1年生対象に遠隔で授業を行う。(朝生樹)