谷に盛り土 液状化誘発 釜井・京大斜面災害研センター長が札幌・里塚調査 緩い地盤、地下で地滑り

09/09 05:00

広範囲で陥没した札幌市里塚地区を調査する京都大学の釜井俊孝教授

 胆振東部地震で宅地や道路が広範囲に陥没した札幌市清田区の里塚地区に、京都大学斜面災害研究センター長の釜井俊孝教授(応用地質学)が8日、現地調査に入った。釜井教授は、陥没のメカニズムについて、大きな揺れによって、水分の多い地盤が液状化して地下で地滑りが発生し、さらに破損した水道管から大量の水が流れ出て土砂が道路上にあふれたと推測。地滑りを起こしたエリアは約40年前に谷の上部の斜面を切り崩し、その土を使って低い部分を埋め立てて造成した土地で「もともと地盤が緩かった」と指摘した。

 「ここが(谷の斜面を削った)『切り土』と(谷を埋め立てた)『盛り土』の境目ですね」。釜井教授は里塚地区の道路に一直線に伸びた亀裂を指さし、亀裂を境に被害の大きいエリアと、ほとんどないエリアが分かれていることを説明した。

 陥没が起こった約2ヘクタールのエリアは、昭和50年(1975年)代前半に宅地造成された。田畑だった谷を埋め立て、帯状のエリアの真ん中にはかつて川があった。現在も地下10メートルに水路が埋設されている。

 釜井教授によると、谷の盛り土は水を含みやすく、液状化が起こりやすい。釜井教授は「液状化した盛り土が地滑りを起こし、下流側の北東方向に流れて堆積した可能性が高い」と話した。