生活情報40時間伝える 留萌の地域FM奮闘

09/09 05:00

災害特別番組を放送し続けるエフエムもえるの局内。奥がスタジオ=7日午後6時ごろ

 【留萌】胆振東部地震で停電が発生した市内では、地域FM局「エフエムもえる」(佐藤太紀社長)が地震発生直後から特別番組を組み、生活情報を放送し続けた。通常番組に戻したのは市中心部の大半が通電した7日午後10時。40時間以上に及ぶ放送に全力を投入したスタッフは「市民との普段からのネットワークが生きた」とほっとしている。

 特別番組の放送を始めたのは6日午前3時半ごろ。防災担当の竹内亨さん(38)がただちにJR留萌駅内の同局に出社。米倉礼子局長(52)らも駆けつけ、スタッフ5人全員がそろった。市などとの災害時の非常放送協定に基づき、まず震度や停電の状況などを伝えた。放送に欠かせないスタジオと送信所に限り、発電機で電源を確保した。

 その後、開いている大型店やコンビニ、コインランドリーなどの店名、炊き出しや給水、携帯電話が充電できる場所などを放送。情報は市など公共機関から得たほか、放送で聴取者に提供を呼び掛けた。電話やメール、会員制交流サイト(SNS)で次々と情報が寄せられ、スタッフが手分けして正確かどうかを確認してから放送した。

 放送用原稿はすべて手書き。通電するまでは手元を照らすため、ヘッドライトを付けながらの放送だった。一方、佐藤社長らはガソリンスタンドに並び、発電機と取材車用の燃料を確保した。局内に泊まり込んだ米倉局長は「生活情報を流すと、すぐ聴取者から助かったと反応が来た。いつ電気が回復するか見通せない中での長丁場だったが、地域FM局としてやりがいを感じた2日間だった」と振り返った。(高橋浩志)