Uターン、造船職人に 苫小牧の36歳・福原さん 子育てを機に決断「漁師を支えたい」

08/24 05:00

パテを手に船内で作業する福原さん

 苫小牧市汐見町1で繊維強化プラスチック(FRP)製の漁船を製造する「アタカ造船」に7月、1人の男性が入社した。子育てを機に、秋田県の環境調査会社からUターンした福原紘太郎さん(36)だ。一人前になるための道のりは長いが、「苫小牧の漁師を支える立派な造船職人になりたい」と古里での仕事に意欲的に取り組んでいる。

 全長22メートルの船体が作業場の倉庫いっぱいに置かれ、造船職人全10人が真剣なまなざしで作業に取り組む。福原さんは甲板の板がまだ敷かれていない船内で、金属製のへらを使って器用に骨組み同士の隙間をパテで埋めていく。時折先輩から助言を受ける。「同世代が多く、いろいろ助けてくれる職場です」と福原さん。

 東京の専門学校を卒業。昆虫が好きだったことから秋田県大仙市の環境調査会社に就職した。公共工事などに伴う環境影響評価の調査が主な業務で、東北地方各地を歩いて昆虫を採集し、建設予定地の生態系を調べていた。2013年に職場で知り合った奈津子さん(36)と結婚。2年後に息子誠太君(2)を授かった。

 出張で月の半分以上家を離れることもあり、子育てをほとんど妻に任せる日々が続いた。そのため「親の助けも借りられる地元に戻ってもっと子育てに携わろう」と今年4月、家族3人で苫小牧に引っ越した。