松前マグロ漁見合わせ続く 大型魚の来遊期待できず イカ不漁と二重苦、廃業考える漁師も

08/09 05:00

漁解禁から大幅にずれこみ、松前港に初水揚げされたクロマグロ=3日

 【松前】太平洋クロマグロ(ホンマグロ)の資源管理が今漁期(7月~来年3月)から本格的に始まったことを受け、松前町内では3日の初水揚げ後も、大半のはえ縄漁船が漁を見合わせる異例の事態が続いている。大型魚の来遊が期待できないためで、当面はこの状況が続く見通しだ。マグロ漁師の大半はイカ釣りと兼業する家族経営の漁師で、スルメイカ不漁とのダブルパンチを受けている。

 松前さくら漁協のクロマグロの当初漁獲枠は、小型魚(30キロ未満)がゼロ。大型魚(30キロ以上)は罰則付きの漁獲可能量(TAC)制度が導入され、約33トン。小型魚は水揚げできないため、漁業者は来遊の少ない大型魚のみを狙う必要がある。7月1日の漁解禁から様子見が続き、初水揚げは今月3日にずれこんだ。その後も、漁に向け準備する漁師は少ないという。

 「小型魚ばかりがかかる恐れがある。空で帰れば燃料代やえさとりの手間が全て無駄になり、赤字になってしまう」。同漁協マグロはえなわ部会長の松谷聡さん(48)は語る。また、「これまではマグロが不漁の際はイカ漁でしのいでいたが、スルメイカも不漁。これでは飯が食えるレベルではない」と困惑する。