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医療の現場から2021 手のふるえの原因と最新治療

「手のふるえ」に困っていませんか?

日常生活に不便があれば、我慢せず受診を

手のふるえの症状がある代表的な病気 「パーキンソン病」と「本態性振戦」

 ペンや箸が持ちにくい、人前で字を書いたり食事したりするのが恥ずかしい──。慢性の手のふるえで困っている人は少なくありません。治療を受けずに「年だから仕方ない」とあきらめたり、自己流の対処で我慢して過ごしたりしているケースも多いです。手のふるえの診断や治療法は進化しており、医師による適切な検査や治療によって症状が改善することも増えています。
 脳神経疾患の医師として長年にわたり手のふるえに悩む患者と向き合ってきた2人の先生に、手のふるえの原因となる病気やその最新治療などについてお話しいただきました。

手がふるえる主な原因は何ですか

北海道大学大学院医学研究院
神経内科学教室 教授
矢部 一郎 先生
北海道大学医学部卒業。北海道大学大学院医学研究科脳科学専攻神経病態学講座神経内科学分野准教授、北海道大学病院神経内科診療教授などを経て、2020年12月より現職。北海道大学病院臨床遺伝子診療部部長兼任。医学博士

矢部 ふるえの原因はさまざまです。緊張したときや寒いときなどにふるえる状態は誰にでも起こることですが、そういった生理的なふるえのほかに、ほかの病気が原因となって、ふるえが起こっている場合があります。ふるえの症状がある病気で代表的なのは「パーキンソン病」と「本態性振戦(しんせん)」です。

吉田 パーキンソン病は脳の神経細胞に異常が生じ、手足のふるえや体のこわばり、歩行障害などが起きる進行性の病気です。ふるえの特徴としては、手をひざの上に置くなど、じっとしているときに起きることが多いです。50歳ごろから増え始め、現在、国内の患者数は15〜20万人に上り、高齢化に伴って今後さらに増えることが予想されています。
 本態性振戦はふるえのみが症状の病気です。食事をしたり文字を書いたりといった動作の際に、自分の意思とは関係なく手がふるえます。命にかかわる病気ではありませんが、日常生活に不便や不自由を感じる場面が出てきたり、また他人の目線が気になったり心理面への影響も大きいです。決して珍しい病気ではなく、年齢層にもよりますが人口の10%程度の人に症状があるといわれています。

矢部 診断には脳神経内科や脳神経外科を受診するといいです。ふるえには、パーキンソン病や小脳の異常など大きな病気が隠れていることもあるので早めに正確な診断を行い、必要な治療を始めることが大切です。

手のふるえを改善するには、どのような治療法がありますか

柏葉脳神経外科病院
脳神経内科 医長
吉田 一人 先生
北海道大学医学部卒業。
日本神経学会認定神経内科専門医。
北海道大学非常勤講師。医学博士

矢部 本態性振戦では、ふるえに困っていなければ特に治療は必要ありません。日常生活でどれくらい困っているかを聞き取って治療の開始を決めます。
 まずは薬による治療が行われます。不安を和らげる「抗不安薬」や交感神経の働きを抑える「β遮断薬」などを用います。症状の出方や程度によって、薬の種類や量が変わります。

吉田 薬物療法で十分な効果が得られない場合、手術の選択肢もあります。一般的には頭蓋骨に小さな穴を開け、原因とみられる脳の深部に電極を挿入し、微弱電流を流してふるえを抑える「脳深部刺激療法(DBS)」が行われます。パーキンソン病の治療法としても知られていて、長期的に安定した治療成績が報告されています。
 近年、最も新しい治療法として注目されているのが「集束超音波治療(FUS)」です。FUSは超音波とMRIを使い、原因とみられる脳深部の神経回路を特定。超音波をピンポイントで照射し、熱で凝固させて症状を抑えます。局所麻酔で済むため、医師は患者さんと対話しつつ改善効果を確認しながら治療を進められます。開頭手術が不要なため、患者さんの不安、負担を軽減する低侵襲な治療法といえます。本態性振戦に対するFUSは2019年に保険適用され、パーキンソン病の一部の症状についても20年9月に対象となり、従来の手術に二の足を踏んでいた患者さんにとって新たな治療の選択肢になることが期待されます。

矢部 外科的治療にもそれぞれ長所と短所があります。医師とよく相談しながら、患者さん本人が求める生活の質に合った治療法を選んでもらいたいと思います。

吉田 パーキンソン病は、薬物療法とリハビリが治療の両輪で、治療によって手のふるえなどの症状も長期間安定的にコントロールできるようになってきました。ただ、薬物療法とリハビリを行っても十分な効果が得られない場合や、薬物による副作用が出現した場合にはDBS、FUSなどの外科的治療が検討されます。外科的治療もすべての患者さんに向いているわけではありませんので、手術のリスクと利益・恩恵を熟慮して適用可否を判断します。

手のふるえに悩んでいる方にメッセージをお願いします

矢部 手のふるえがひどくて「日常生活が困難」とか、「やりたいことができない」とか、「恥ずかしくて人に会いたくない、外出したくない」となったら、どうか我慢せず、すぐに受診してください。手のふるえは適切な診断・治療で改善が見込める場合もあります。ふるえを気にせず、より活動的で充実した生活を手にしてほしいと願っています。

吉田 「たかがふるえ」と思わず、日常生活に不便や不自由を感じているなら、一度、医師に相談してみてください。本態性振戦であれば、適切な治療で多くは快適な生活を送れるようになり、もしほかの病気が見つかっても早期治療のきっかけになります。

信頼と尊敬の医療を目指す
患者でなかった昨日に、患者でない明日を
副院長
小林 浩之 先生
理事長・院長
寺坂 俊介 先生

 1971年の開院から今年50周年を迎える柏葉脳神経外科病院。脳神経外科・脳神経内科領域の専門病院として地域が必要とする最新医療を積極的に取り入れながら、「信頼と尊敬の医療」の理念のもと、患者との信頼の上に立った人間味あふれる医療、安心・安全で、高度・良質・低侵襲な医療の実践に努めている。2020年3月には社会医療法人としての認可を受け、より公益性の高い医療法人として、さらに高い専門性と総合力を兼ね備えた医療の提供を目指している。


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