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<デジタル発>写真甲子園 代表16校の選手は何を撮り何を得たのか 北海道・東川町での熱戦を振り返る

 「写真の町」を掲げる北海道北部の東川町。この夏、カメラを手にした高校生たちが3年ぶりに集い、熱い戦いを繰り広げました。第29回全国高校写真選手権大会「写真甲子園2022」(東川町や北海道新聞社などでつくる実行委主催)です。これまでで最も多い533校が参加した予選を勝ち抜いた16校が参加。3人一組でマチを巡り、美しい田園風景や住民らにレンズを向け、その技術力や表現力を競いました。選手たちの戦いを振り返ります。(旭川報道部 和泉優大)

ステージで優勝旗を掲げる生野高(大阪府)の選手たち=7月29日、上川管内東川町農村環境改善センター(諸橋弘平撮影)
ステージで優勝旗を掲げる生野高(大阪府)の選手たち=7月29日、上川管内東川町農村環境改善センター(諸橋弘平撮影)


 大会は7月26~29日に行われました。初優勝を果たしたのは、大阪から参加した生野高校(近畿ブロック代表)。「リアル開催でみんなと会えて、戦えてうれしかった」-。難波歩主将(3年)は、大会終了後に東川町を発つ前、競い合った選手たちと別れを惜しみつつ、そうあいさつしました。新型コロナウイルス感染拡大の影響で2020、21年は2年連続でオンライン開催だったのです。


 今回の大会では「きらきら」と「つながり」の2つのテーマが設けられました。選手たちは、開会式翌日の27日から3日間にわたり、上富良野町、美瑛町、旭川市、東神楽町、東川町の1市4町を巡り、テーマに沿って作品を撮影。テーマごとに作品(8枚の組み写真で構成)を出品し、立木義浩審査委員長など、プロのカメラマン6人の審査を受けました。

 生野高校の作品「いつまでも」(テーマ・つながり)は、トウモロコシ畑で、くわを手に笑顔を見せる農家の夫婦をモノクロでとらえた写真などで構成しています。この写真は、夫婦の温かな笑顔が印象的です。審査委員からは表情と構図の良さに加え、「2人の関係性も感じられる」などと高い評価を受けました。難波主将は「数え切れない人に出会い、全ての人との出会いが形になった」と喜びをかみしめました。

 北海道勢では、初出場で全員1年生の岩見沢東高校(岩見沢市)が優秀賞、札幌稲雲高校(札幌市)が敢闘賞にそれぞれ選ばれました。審査委員は、大会期間中に仲間と意見を交わしながら、全力で撮影することでたくましく成長した選手達たちをたたえていました。

 ※大会には18校が出場する予定でしたが、このうち2校は選手の新型コロナウイルス感染により出場停止となりました。


 選手たちの戦いの軌跡を写真で紹介します。

開幕前日に主会場の上川管内東川町に到着し、大きな荷物を手に宿舎に向かう選手たち=7月25日(宮永春希撮影)
開幕前日に主会場の上川管内東川町に到着し、大きな荷物を手に宿舎に向かう選手たち=7月25日(宮永春希撮影)


3年ぶりに東川町内に集まった選手やボランティアたちが参加して行われた開会式。選手たちが健闘を誓った=7月26日、東川町農村環境改善センター(西野正史撮影)
3年ぶりに東川町内に集まった選手やボランティアたちが参加して行われた開会式。選手たちが健闘を誓った=7月26日、東川町農村環境改善センター(西野正史撮影)


3日間の撮影初日に、美しい花々が咲き誇る観光農園「四季彩の丘」の花畑を撮影地に選び、作品の構想を練る選手たち=7月27日、美瑛町(宮永春希撮影)
3日間の撮影初日に、美しい花々が咲き誇る観光農園「四季彩の丘」の花畑を撮影地に選び、作品の構想を練る選手たち=7月27日、美瑛町(宮永春希撮影)


撮影中の選手(右)と、和やかな表情を浮かべて言葉を交わす地元の女性。全国から集まった選手たちと、住民との交流も大会の魅力の一つだ=7月27日、美瑛町(西野正史撮影)
撮影中の選手(右)と、和やかな表情を浮かべて言葉を交わす地元の女性。全国から集まった選手たちと、住民との交流も大会の魅力の一つだ=7月27日、美瑛町(西野正史撮影)


「北海道らしい場所で撮影したい」と話す札幌稲雲高の選手たちが撮影の場に選んだのは精肉店。鮮やかな手つきで鹿肉を加工する男性を前に、熱心にシャッターを切っていた=7月27日、美瑛町(西野正史撮影)
「北海道らしい場所で撮影したい」と話す札幌稲雲高の選手たちが撮影の場に選んだのは精肉店。鮮やかな手つきで鹿肉を加工する男性を前に、熱心にシャッターを切っていた=7月27日、美瑛町(西野正史撮影)


「コロナ禍でも、青春はつまらないものではなく楽しいものです」―。そんな気持ちを多くの人に伝えるために大会に参加したという嘉手納高(沖縄県)の選手たち=7月28日、東川町(諸橋弘平撮影)
「コロナ禍でも、青春はつまらないものではなく楽しいものです」―。そんな気持ちを多くの人に伝えるために大会に参加したという嘉手納高(沖縄県)の選手たち=7月28日、東川町(諸橋弘平撮影)


最終日のファイナル公開審査会を前に、撮りためた多くの写真から、出品する作品を選ぶ選手たち。真剣なまなざしが印象的だ=7月29日、東川町のせんとぴゅあI(宮永春希撮影)
最終日のファイナル公開審査会を前に、撮りためた多くの写真から、出品する作品を選ぶ選手たち。真剣なまなざしが印象的だ=7月29日、東川町のせんとぴゅあI(宮永春希撮影)


ファイナル公開審査会で、立木義浩審査委員長の講評を聞く岩見沢東高の選手たち=7月29日、東川町農村環境改善センター(諸橋弘平撮影)
ファイナル公開審査会で、立木義浩審査委員長の講評を聞く岩見沢東高の選手たち=7月29日、東川町農村環境改善センター(諸橋弘平撮影)


優勝が決まった瞬間、感激した表情を見せる生野高(大阪府)の選手たち=7月28日、東川町農村環境改善センター(宮永春希撮影)
優勝が決まった瞬間、感激した表情を見せる生野高(大阪府)の選手たち=7月28日、東川町農村環境改善センター(宮永春希撮影)


熱戦を終え、チームの垣根を越えて一緒に記念写真に収まる選手たち。みんなの笑顔がはじけた=7月31日、東川町物産センター(山口真理絵撮影)
熱戦を終え、チームの垣根を越えて一緒に記念写真に収まる選手たち。みんなの笑顔がはじけた=7月31日、東川町物産センター(山口真理絵撮影)


 出場した16校と、選手の新型コロナウイルス感染のため、大会途中で出場停止となった翔凜高校が出品した作品(組み写真8枚で構成)から、各校1枚ずつ写真を紹介します※冒頭の「」は作品名、()は「きらきら」と「つながり」のどちらのテーマに沿った作品かを示しています。

優勝 「いつまでも」(つながり)生野高校=大阪、近畿ブロック


準優勝 「生きる」(つながり)沖縄工業高校=沖縄、九州・沖縄ブロック


優秀賞(東川町長賞) 「最後の地球人」(つながり)富山中部高校=富山、北陸信越ブロック


優秀賞(美瑛町長賞) 「Ensemble」(きらきら)岩見沢東高校=北海道、北海道ブロック


優秀賞(上富良野町長賞) 「かんじるもの」(つながり)八丈高校=東京、東京ブロック(選抜枠)


優秀賞(東神楽町長賞) 「My style」(つながり)小牧南高校=愛知、東海ブロック


優秀賞(旭川市長賞) 「ありがとう」(きらきら)嘉手納高校=沖縄、九州・沖縄ブロック


敢闘賞 「ほかほか北海道」(つながり)札幌稲雲高校=北海道、北海道ブロック(選抜枠)


敢闘賞 「鼓動」(きらきら)仙台工業高校=宮城、東北ブロック


敢闘賞 「いつまでも」(つながり)戸田翔陽高校=埼玉、北関東ブロック


敢闘賞 「継ぎ~手から手へと伝わる歴史~」(つながり)埼玉栄高校=埼玉、北関東ブロック


敢闘賞 「一期一会」(つながり)逗葉高校=神奈川、南関東ブロック


敢闘賞 「生きるは夏の花如く」(きらきら)翔凜(しょうりん)高校=千葉、南関東ブロック


敢闘賞 「木曜、10時、旭川」(つながり)豊川高校=愛知、東海ブロック


敢闘賞 「この先に」(つながり)工芸高校=大阪、近畿ブロック


敢闘賞 「運命~命を運ぶ~」(つながり)下松高校=山口、中国ブロック


敢闘賞 「『えつこさん』てよんで」(つながり)済美高校=愛媛、四国ブロック

■審査員のメッセージ


 ●立木義浩・審査委員長

 最初は完璧主義で撮ろうとしていたが、途中から最善主義に移ったと思う。自分の頭で考え、現状で一番良いものを作ろうとしていたのが写真に現れていて頼もしかった。

 ●鶴巻育子・審査委員

 予選に比べ、本戦は他者と触れ合いながら撮れていた。外と関わらないと自分のことは分からない。今後も外に向けて写真を撮ってほしい。

 ●公文健太郎・審査委員

 遠くの人に届くことが写真甲子園の面白いところ。多くの人に届けるのも大事だが、遠くに出かけてチャレンジする大事さを写真を通じて感じてほしい。

 ●中西敏貴・審査委員

 皆さんの写真を見て「こういう視点があるんだ」と気付かされた。初日からの成長を見て本当に感動した。良い勉強や人生の記念になったと思う。

 ●須藤絢乃・審査委員

 キャラクターや人となりが作品に現れることを実感した。ピュアに表現できること、皆さんが持っているものを生かしてこれからも写真を撮ってほしい。

 ●鵜川真由子・審査委員

 初めての審査会だったが、それぞれの学校や(選手の)個性があって素晴らしかった。ここに来てこれだけの作品をまとめて発表したことに自信を持ってほしい。

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