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<デジタル発>熱中症、実は重症化しやすい北海道 エアコンなしで乗り切るには…

 北海道は本格的に暑い時期を迎えました。7月31日には、全道173観測地点のうち77地点で最高気温が30度以上の「真夏日」となり、釧路市では観測史上過去最高の33・5度を記録しました。道内では今後も真夏日が続く可能性があります。長い冬を過ごしている分だけ、短い夏を楽しみたいと思う道民の方は多いかもしれませんが、心配なのは熱中症です。本州に比べて気温が低い北海道ですが、実は熱中症患者の重症化率が高いというデータもあり、注意が必要です。(報道センター 金子文太郎)

強い日差しが照りつける中、汗をぬぐいながら歩く札幌市民
強い日差しが照りつける中、汗をぬぐいながら歩く札幌市民

■ラニーニャ現象が原因

 まずは暑さの原因を詳しくみてみましょう。昨年秋からフィリピン付近の海水温が高い状態になる「ラニーニャ現象」が続いています。ラニーニャ現象によって、日本の南の海上で水蒸気量が多くなり、積乱雲の発生が増加=下の図①=。上空のチベット高気圧の北への張り出しが強まり、偏西風が平年より北を流れています=同②=。太平洋高気圧も、偏西風に引っ張られて北へ張り出し、日本列島周辺で温暖な二つの高気圧が勢力を強めています=同③=。このため、北海道も高気圧から吹き出す南からの温かい空気に覆われて、気温が上昇しやすい状況にあります。


 札幌管区気象台によると、7月は道内の主要22観測地点の全地点で平均気温が平年値を上回りました。釧路市、苫小牧市、十勝管内広尾町では、月の平均気温が、観測史上最も高い値を記録しました。札幌市の7月の平均最高気温は27・3度で平年より1・9度高く、平年に比べて暑い夏になっています。

 気象台の7月30日~8月29日までの道内1カ月予報では、8月中旬まで平年に比べて気温がかなり高く、8月下旬も高い状態が続くと予想されています。

 2021年の夏は、札幌市で7月下旬から18日間連続で真夏日となり、1924年(大正13年)の連続記録を97年ぶりに更新する記録的な暑さでした。22年の夏は21年ほどではないものの、平年より暑くなる見込みです。

■北国こそ警戒必要?

 暑くなると増えるのが熱中症です。総務省消防庁の統計では、2021年に道内で熱中症で救急搬送された人は1946人に上り、過去10年で最多でした。22年は、7月24日時点で662人が搬送されており、うち3人が亡くなっています。例年、7月下旬から8月上旬にかけて熱中症患者の搬送を要請する119番がピークを迎えます。新型コロナウイルスの感染「第7波」の影響で救急車の稼働率が高い状態が続き、道内でも救急搬送までに時間がかかることが予想され、より一層の警戒が必要です。


 本州に比べればはるかに涼しい北海道ですが、熱中症患者の重症化率が高いというデータがあるんです。熱中症に詳しい帝京大医学部付属病院高度救命救急センター長の三宅康史医師によると、医療機関が発行するレセプト(診療報酬明細書)をまとめた国のデータベースで、12~18年の熱中症の全受診者数のうち重症者(入院、死亡)の割合は、熱中症患者が多くなる6月~9月の全ての期間で北海道が最も高かったといいます。

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