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全国旅行支援延期、集客への影響懸念 道内の観光事業者、落胆広がる

 7月前半を予定していた政府の新たな観光支援事業「全国旅行支援」の開始が秋以降にも先送りされる方向となり、夏の観光シーズンを迎える道内では、集客への影響を懸念する声が相次いだ。道内の新型コロナウイルスの新規感染者は再び増加傾向。「第7波」への警戒感が強まる中、当初の狙いだった道内旅行の需要喚起は大きく期待できず、観光事業者には落胆が広がっている。

 「全国旅行支援が始まれば、さらに勢いづくと相当期待していた」。函館市の観光名所・函館朝市のテナントでつくる函館朝市協同組合連合会の藤田公人理事長(68)は肩を落とした。7日も朝市では海産物や土産物などを買う観光客の姿が目立ち、集客回復に手応えを感じ始めていただけに「感染者数の増加が前々から懸念されてきた中で、政府は早くから対策がとれなかったのか」と嘆いた。

 主要観光地では失望の声が相次ぐ。登別温泉の登別グランドホテルの中牧昇一社長(64)は「猛暑もあり、避暑地を求めて道外観光客の客入りが加速している。支援策でもっと人を呼び込みたかった」と残念がる。阿寒湖(釧路市)で遊覧船を運航する阿寒観光汽船の羽賀栄治営業課長は「延期は仕方がないが、11月末で今季の運航を終えるので、秋に始まっても恩恵は限られる」と話す。

 一方、事業延期に一定の理解を示す観光事業者も。函館市の「湯の川プリンスホテル渚亭」にとって、夏場は東北や首都圏客を中心に道外客が全体の半数にまで増える書き入れ時。だが、河内昌貴社長(43)は「(感染者数が増加傾向にある)現状を考えれば、(延期は)当然の判断」と冷静に受け止める。

 釧路市内で土産物店を営む丹葉商会の丹葉光宏社長(43)は「支援で人の往来が活発になると釧路で感染者が増える心配もある」と複雑な思いだ。貸し切りバス27台を所有する札幌市の北都交通は、この夏から団体の予約が伸びてきた。渡辺克仁社長(66)は「支援策は促進剤としてやってほしいが、感染が再拡大する恐れもあって悩ましい」と苦しい胸の内をこぼした。

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