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<回想の世界一周 僧侶の宗教見聞録>16 プラハ・聖ミクラーシュ教会 4体の巨像 立ち姿の美

 今回ご紹介するのはプラハ城の麓、マラーストラナ地区にある聖ミクラーシュ教会です。

 この教会はカレル橋から歩いて10分もかからない場所にあるのですが、プラハ旧市街から離れているので観光客が比較的少なく、落ち着いて拝観できる穴場スポットです。観光名所としてはあまり知られていませんが、この教会は歴史の長い由緒ある教会で、ここでモーツァルトが演奏したこともあったそうです。

 私もガイドから勧められて行ったのですが、やはりあまり知られていないためか、入場チケット購入の待ち時間もありません。すんなりと教会に入ることができました。

 「いったい、どんな教会なのだろう…」。少し不安になっていましたが、聖堂に足を踏み入れると、目の前の光景に度肝を抜かれてしまいました。

 「おぉ…これは素晴らしい」

 予想していなかった分、余計に驚きと感動に包まれました。その衝撃はイスタンブールのアヤソフィアを見た時に匹敵します。

 淡いピンク色を基調とした聖堂。見上げるほどに高くそびえ立つドーム。窓から差し込む光が柔らかで温かい雰囲気を醸し出します。「厳か」というより優しく迎え入れてくれるような居心地のいい空間がそこにありました。入った瞬間に「あ、好きだな」と感じた教会でした。

 さらに柱の美しさや主祭壇の美しさもさることながら、私は祭壇を囲む4体の巨大な像に魂を奪われてしまいました。

 これらはそこまで古い時代のものではないと思われます。ですが今にも動き出しそうな躍動感、そして絶妙な瞬間を切り取ったかのような美しいポージングに私はあっという間に心を持っていかれてしまいました。

 さて、この聖ミクラーシュ教会。こちらはもともと13世紀に建てられ、17世紀後半に改修されて今の姿になったそうです。

 これまで記事を読んで下さった読者は、もう気づいたかもしれません。

 そうです。この教会もカトリック対プロテスタントの30年戦争の終結に伴いカトリックによって上書きされた教会だったです。今、私が目の前に見ている彫刻たちはそんなカトリックの教えを伝えるべく飾られていたのでありました。

 ここでは長くなってしまいますので彫像ひとつひとつの説明はお話しできませんが、この教会には非常に興味深い教えが至る所にちりばめられているのです。

 何はともあれ、この聖ミクラーシュ教会、プラハで最も好きな教会になりました。

 いや、13カ国を巡ったこの旅の中で最も好きな教会のひとつと言ってもいいかもしれません。それほど素晴らしい教会でした。

 観光客も少なく、ゆっくりと落ち着いて過ごすことができます。私はプラハ滞在中、何度もここを訪れゆっくりとこの教会の空気に浸っていました。(函館錦識寺僧侶・上田隆弘)

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