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<聞く語る>久保俊治さん ヒグマ撃ち半世紀以上 標津の猟師

 道内でヒグマが人里やその周辺に出没し、人や牛、飼い犬が襲われる事故が相次いでいる。人身事故による死傷者は昨年度、14人(死者4人、負傷者10人)に上り、道が統計を始めた1962年度以降で最多となった。クマの個体数が増え、生息域が広がったことが背景にあるとみられるが、人とクマは共存できるだろうか。半世紀以上、クマなど野生動物の狩猟を続け、「羆(くま)撃ち」の著書もある根室管内標津町の猟師久保俊治さん(74)は「人間の都合」を優先した対策に強く異を唱え、「クマの視点」を踏まえた対策を訴える。クマは何を思い、どう行動しているのか。長年の猟師経験から導き出した共存のヒントを聞いた。(中標津支局 田中華蓮)

■人だけ住みやすい共存は搾取と同義。植林し餌を豊かに

 ――父親の影響で幼少期から狩猟に親しんできたそうですね。狩猟の醍醐味(だいごみ)を教えてください。

 「昔は山菜採りにせよ、渓流釣りにせよ、鉄砲で動物を捕るにせよ、みんな日々の『糧』を得るためだった。ウサギ1羽でも肉を食べられ、皮も売れ、家族が生きられた。狩猟にはそれに加えて冒険もあるんだ。山は車で入れないから自分の足で歩くからね。そういう面白さがある。何よりも自然の中にびったり入ると、自分自身も自然に生かされている動物の一種だとクリアに分かってくる。自分の中にある動物的感覚を磨いていく面白さが芽生えた。それが一番良かったね」

 ――自然に生かされているというのはどういうことですか。

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