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<デジタル発>女子高はなくなっちゃう? 3年後には北海道内で5校に

 北海道内で女子高が減っています。私立女子高は最盛期に26校ありましたが、少子化や経営難など、時代の流れとともに大多数の学校が共学に移行し、現在は札幌と函館の計6校のみとなりました。このうち札幌聖心女子学院中学・高校も2025年3月末で閉校することになりました。女子高はこのままなくなってしまうのでしょうか。中学から大学まで10年間女子校で過ごした記者の私は寂しさも感じるのですが…。(報道センター 岩崎志帆)

男女が一緒になって意見を述べ合う旭川藤星高のグループ学習=6月24日、旭川市
男女が一緒になって意見を述べ合う旭川藤星高のグループ学習=6月24日、旭川市


 「『多様な視点が増えるから』というのが本を読む理由かな」。6月下旬、旭川藤星高1年生の「現代の国語」の授業で、芥川賞作家でお笑い芸人の又吉直樹さんの評論文「なぜ小説を読むのか」を題材に、男子と女子が班ごとに机を寄せ合って意見を交わしていました。

 同高の前身は旭川藤女子高です。2019年に学校法人の経営移管に伴い、共学に変わりました。現在は全校生徒397人中、男子生徒は約60人。ある女子生徒は「中学も共学だったから、自然に感じる」と話し、女子高だった面影は消えようとしています。高石望教頭は「地域に浸透しつつありますが、まだ始まったばかり。男子生徒ももっと入学してほしい」と期待しています。

共学化1年目の2019年の入学式で、男子を先頭に入学する旭川藤星高校の生徒たち
共学化1年目の2019年の入学式で、男子を先頭に入学する旭川藤星高校の生徒たち

■札幌と函館の6校だけに

 道学事課によると、道内の私立女子高は、私立高58校のうち半数近くの26校を占めた1970年度をピークに減りました。現在は、札幌市内の藤女子、北星学園女子、札幌聖心女子、函館市内の遺愛女子、函館白百合学園、函館大妻の計6校だけです。

 全国でも同様の傾向が続いており、文部科学省の学校基本調査によると、2021年度の全国の全日制・定時制高校4856校のうち、女子高は281校とわずか5・8%にとどまります。

 北海道内では札幌聖心女子が昨年秋、2022年1、2月の入試を最後に生徒の募集を停止することを発表しました。英語教育に力を入れ、国際的に活躍できる人材育成を目指す文部科学省の「スーパーグローバルハイスクール」に認定された独自の教育で道外からも生徒を集めてきましたが、大幅な定員割れが続いたことで、閉校を決めました。

札幌聖心女子学院中学・高校
札幌聖心女子学院中学・高校


 記者の私は埼玉県の中高一貫の女子校出身です。こだわりがあった訳ではありませんが、女子大に進んだため、10年間女子校で過ごすことになりました。部長や委員長、班長など、学校生活で必要な役職はもちろん全員女性が務めます。授業で発言するのも女性。共学へのうらやましさもありましたが、「女性だから」と枠にはめられることなどなく、ジェンダーバイアス(性差別、偏見)とは縁遠い学校生活となりました。性別に依拠しない個性が伸ばされる場だったのではないかと感じています。そうした女子校への思い入れがあるだけに、札幌聖心の閉校には寂しさを感じていることが、今回の取材のきっかけとなりました。


 日本学術振興会の須田珠生特別研究員(教育史)によると、北海道教育委員会は1950年から、道立高の男女共学化を推進しました。私立高より公立高を重視する傾向がある北海道内で共学化が進んだことにより、私立女子高は次第に減少への道をたどることになったということです。

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