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<社説>G7首脳声明 対ロ制裁へ結束強化を

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 先進7カ国首脳会議(G7サミット)は声明で、ロシアに対する制裁とウクライナへの支援を強化することを打ち出した。

 戦争犯罪や穀物略奪に関与した人物に制裁を科したり、ロシアからの輸入品の関税をウクライナ支援に充てたりすることが柱だ。

 食料危機に対応するための資金拠出でも合意した。

 対ロ制裁は物価上昇となってはね返るジレンマがある。G7は民主主義を重視する国々と結束を強めてロシアに対峙(たいじ)すべきだ。

 ロシア軍の攻撃は激しさを増している。東部ルガンスク州の要衝セベロドネツクを陥落させ、州全体の制圧を狙っている。

 またサミット開催に合わせ、中部のショッピングセンターをミサイル攻撃し、多くの死傷者を出した。G7がプーチン大統領を名指しで非難したのは当然だ。

 ゼレンスキー大統領はサミットにオンライン参加し、軍事を含む支援継続を求めた。さらに侵攻が年末までに終結するよう全力を尽くさなければならないと訴えた。

 厳冬期に戦いを続けることは難しい。支援は急を要する。

 G7首脳は声明で、ロシア産石油の取引価格に上限を設けることを検討すると表明した。

 G7はこれまでロシア産石油の段階的な禁輸などを決めたが、この制裁措置は需給を逼迫(ひっぱく)させて価格高騰を招き、ロシアの戦費調達を容易にしている。制裁の実効性を高める仕組みが必要だ。

 声明は、ロシアが黒海を封鎖して、ウクライナからの穀物輸出を妨げ、世界の食料安全保障を脅かしていると非難した。

 ロシアは経済制裁が原因だとしているが、そもそもウクライナ侵攻という重大な国際法違反をしたロシアに責任がある。

 このままではアフリカや中東などで、深刻な飢餓が起こりかねない。ロシアはG7の要求に応じ、黒海の自由な通航を早急に可能にしなければならない。

 同時にG7は国際機関を通じた途上国援助などの対策を強化する必要がある。

 気になるのは、ロシアが中国、ブラジル、インド、南アフリカでつくる新興5カ国(BRICS)の関係強化に動いていることだ。

 「制裁逃れ」の枠組みとして利用する意図があるのは明らかだ。米欧と立場を異にする国々を中ロを軸に結集させる試みでもある。

 陣営と陣営の対立とせず、中国などの新興国はロシアへの圧力を強めることこそ求められよう。

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