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<社説>2022参院選 ジェンダー平等 実現へ国会の責任重い

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 参院選の全候補者に占める女性の割合は、衆院選を含めた戦後の国政選挙で初めて3割を超えた。

 だが、女性比率は20%台から50%超までの政党があり、その開きは大きい。

 2018年に成立した政党に男女の候補者数を均等にするよう促す「政治分野の男女共同参画推進法」が求める水準にはほど遠い。

 男女平等の立法府を実現し、多様な声を反映するには、候補者の一定数を女性に割り当てる「クオータ制」導入を真剣に議論することが必要ではないか。

 各党はジェンダー(社会的性差)平等を促進する姿勢をアピールするが、選択的夫婦別姓制度の導入などでは違いが鮮明だ。

 働く女性には切実な問題で、仕事の実績を大事にしたいと姓を変えずに事実婚を選び、税制上の不利益を強いられている人も多い。

 女性の社会進出を拡大するには、働き方や家庭での男女の役割を見直さなければならない。そのためには制度改革が必要で、政治はきちんと責任を果たすべきだ。

 選択的夫婦別姓について、立憲民主党は「早期に実現」するとし、共産党、国民民主党も公約に制度導入を挙げる。与党の公明党も制度導入を推進するとしている。

 これに対し、自民党は「すべての女性が輝ける社会」の実現を掲げながら、選択的夫婦別姓については依然として及び腰だ。

 岸田文雄首相は、早期実現を目指す自民党議連の呼びかけ人だった。慎重姿勢に転じたのは、伝統的家族観を重視する党内保守派への配慮がうかがえる。

 LGBTなど性的少数者への対応についても、自民党は野党に比べて消極的である。

 自民党は、理解増進を図る法案に一度は与野党で合意し、議員立法で提出する方向だったが、党内の紛糾で断念した経緯がある。政権与党の内部事情が国会の不作為につながっている。

 同性同士の結婚を認めない現行制度が憲法に違反するかどうか争われた訴訟で、今月20日の大阪地裁判決は違憲性を否定した。

 昨年3月に憲法第14条が保障する「法の下の平等」に反するとした札幌地裁と判断が分かれた。

 同性カップルは、相続権や遺族年金など社会保障の権利は保障されておらず、異性婚の夫婦が享受する利益との差異は大きい。

 少なくとも権利を保障するために必要な法整備を急ぐことが、立法府として最低限の責務だろう。

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