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<社説>参院選論戦始動 道内の課題に処方箋を

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 参院選がきのう公示され、道内でも論戦が始まった。

 ロシアのウクライナ侵攻や急激な円安は基幹産業の1次産業を直撃した。コロナ禍も長期化し、暮らしの先行きは不透明だ。

 各政党や候補者は、北海道が直面する問題について有権者の切実な声を受け止め、踏み込んだ処方箋を示すことが求められる。

 道選挙区(改選数3)には、自民党と立憲民主党が各2人を擁立した。共産党、国民民主党、NHK党などからも出馬している。

 改選数1増となった2016年は旧民進党、19年は自民党がそれぞれ2議席を獲得した。与野党の首座争いは、来春の統一地方選の行方を占う上でも注目されよう。

 ウクライナ侵攻は、ロシアに隣接する北海道に大きな影を落としている。北方領土周辺水域の安全操業問題などはその典型だ。

 岸田文雄首相は公示前の党首討論会で「ロシア政策を大きく転換した」と述べた。北方領土交渉では安倍政権の2島返還路線から転換し四島返還を目指す構えだ。

 ただ今後のロシア側との協議について展望は示していない。平均年齢86歳を超す元島民の不安は募る。丁寧な説明が必要だろう。

 農業分野では、岸田首相が肥料価格高騰を念頭に、農産品全般の生産コストの1割削減に向けた支援金の創設を表明した。

 農家からこれでは不十分との声が出ている。現場の声にもっと耳を傾けるべきではないか。

 立憲民主党は戸別所得補償制度の復活を掲げ、国民民主党も同様の制度を再構築すると訴える。財源を含めた具体的な制度設計まで示すことで論戦は深まるだろう。

 高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場選定に向けて後志管内寿都町と神恵内村で行われている文献調査も重要課題だ。

 道内政策で立憲民主党は文献調査中止を求め、共産党は「概要調査に進まず終了させる」とする。

 自民党は党本部の総合政策集に核ごみ問題について「最終処分に向けた取り組みを着実に進める」と記す。自民の候補者は道内の核ごみ問題の方向性について考えを明らかにする責任がある。

 JR北海道の赤字路線問題をはじめとする広域交通網の維持も、生活と観光振興の両面から道民には切実なテーマだろう。

 地域の課題を国政に反映させ、暮らしの安心を保障することが国会議員の責務だ。来月10日の投開票日に向け、その道筋をしっかりと訴えてもらいたい。

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