PR
PR

シカ・クマ駆除に深刻な弾不足 猟銃用銅弾、入荷半年待ちも 背景に米の治安悪化

 猟銃用の銅弾が全国的に深刻な品不足に陥っている。入荷半年待ちの状況が続く銃砲店もあり、道内でエゾシカの農業被害やヒグマの出没が増える季節を迎える中、ハンターらは「弾が底をつき、有害駆除に出られなくなる」と影響を懸念。背景には、供給元で銃大国の米国で治安が悪化し、護身用に銃と弾の販売数が急増していることなどがある。

 道内の猟銃販売店によると、在庫不足が深刻なのはシカ駆除に使われることが多い「ハーフライフル銃」の銅弾。ライフル銃でも既製の銅弾や、弾を自作する際に使う銅弾頭や火薬の在庫がなくなりつつあるという。道内では野生鳥類の鉛中毒を防ぐため2014年にシカ猟目的の鉛弾所持が条例で禁止に。銅弾が普及する中、他の素材の弾は供給量が少ないといい、代替品はないのが現状だ。

 札幌市の小宮銃砲火薬店は「昨春から銅弾のまとまった入荷がない」と話す。根室管内中標津町の佐々木銃砲釣具店も「一昨年の注文品がやっと入ってくる程度で、底をつきかけている。在庫の問い合わせが全道から来る」と困惑する。

 北海道猟友会中標津支部羅臼部会の桜井憲二部会長(59)は5月中旬ごろまで銅弾が手元になく、クマが出没しても駆除の出動ができなかったが、「各地の店から銅弾頭をかき集めて何とか確保できた。弾不足が続くと他のメンバーも対応できなくなる」と危惧。年間約170頭のシカを駆除する同管内別海町職員高橋欣也さん(35)も「今年は約80頭駆除したが、弾は残り数発」と農業被害の拡大を心配する。

 銃弾の輸入販売会社らで構成する日本猟用資材工業会(東京)は、国内の銅弾不足の理由として《1》輸入元の米国で暴動や殺傷事件など治安悪化を背景に銃の販売数が急増《2》コロナ禍の影響で米国での弾の生産・流通が停滞―などを挙げている。

残り:201文字 全文:1035文字
続きはログインするとお読みいただけます。

【関連記事】
⇒ヒグマ出没増にマチ危機感 「公務員ハンター」要望も
⇒ハンターも惑わすヒグマ 初心者の記者が見た緊迫の捕獲現場
⇒羊蹄山麓でハンター増加 シカ食害対策、ジビエに関心も

北海道のニュースがメールで届く
PR
ページの先頭へ戻る