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<宇野沢デジタル委員が読み解く>GW人出増、高まる外国人客回復期待 「北海道人気」は盤石か

 ゴールデンウイーク(4月29日~5月8日)が終わってから約1週間がたちました。休みモードはすっかり過去形になり、仕事や勉強などの「いつもの生活」に戻ったという方も多いでしょうか。

 3年ぶりに行動制限がなかった大型連休、こどもの日の5月5日昼前にJR札幌駅に行きました。改札口の前では、久しぶりにスーツケースを持った人が多く行き交い、にぎわっていました。5日は翌日が平日だったため、帰路に就く人が多かったのか、新千歳空港行きの快速列車を待つ人の列がずいぶん長くなっていました。

ゴールデンウイーク後半、5月5日お昼前のJR札幌駅。スーツケースを持った人が多く行き交っていた
ゴールデンウイーク後半、5月5日お昼前のJR札幌駅。スーツケースを持った人が多く行き交っていた


新千歳空港行きの列車を待つ人。小型のスーツケースを持つ人の姿が目立った
新千歳空港行きの列車を待つ人。小型のスーツケースを持つ人の姿が目立った


 大型連休中に飛行機で北海道を発着した人は昨年同時期との比較で大きく増えました。航空3社(日本航空、全日本空輸、AIRDO)の北海道内発着便を利用した旅客数は43万1750人。21年の大型連休中の1・9倍に達しています。

 一方、新型コロナウイルスの感染拡大前の2019年の同時期の旅客数の実績(60万1400人)と比べると、回復率は7割ほどでした。21年の4割弱からは大きく改善しているものの、まだ、完全に回復したという様子ではないようです。


 JR北海道の発表によると、この期間のJR札幌駅の利用者数は119万2500人。前年より29%増えましたが、2018年の実績(170万4100人)と比べると3割以上少ない水準です。

 明らかに観光目的といった家族連れや、学生の集団とすれ違うと、観光客が多く行き交う、札幌駅の日常が少しずつ戻りつつあるような印象を受けました。この2年、新型コロナの感染拡大の影響を真正面から受け続けてきた道内の観光産業。今年のゴールデンウイークの様子から、出口が見えてきたといえるのでしょうか。

 道内の観光地の宿泊施設にお話しを伺ってみると、意外なほど、今後を楽観したような話は多く聞かれませんでした。「すぐに本格的な回復が訪れるとは見込んでいませんよ。新型コロナウイルスの感染拡大前まで多くいたインバウンド(訪日外国人)がまだほとんど来られない中では、回復も限定的だからです。従業員を増やしたり投資したりという方向にはまだ踏み切れません」。なおも慎重な見方を崩していませんでした。

 確かに、大型連休中の札幌駅でも、小さなスーツケースの日本人旅行者が中心です。3年前までかなり目立っていた大きなスーツケースを押している外国人観光客はほとんどいないことに気がつきます。

 政府はインバウンドの受け入れ再開に向けた取り組みも進める方針です。5月中にも小規模な外国人旅行客のツアーの受け入れを認めることを検討しており、昨年11月末から続く外国人の新規入国禁止を段階的に緩める方向に向かっています。北海道観光振興機構によると、すでに8月以降には、韓国や台湾の現地企業が手配したチャーター便の新千歳空港への来訪の予定も入り始めているそうです。

 昨年10月、日本政策投資銀行は海外旅行に行った経験のあるアジア・欧米オーストラリアの約6千人を対象に大規模なインターネットアンケートを実施しています。今後、国境が開いたら、どのくらいのインバウンドが日本、そして北海道に来てくれるのでしょうか。

 2年を超えるコロナ禍に少しずつ出口の兆しが見え始めているのでしょうか。観光産業の回復に向かう姿について、データから読み解いてみました。

■アジアに偏る「北海道人気」 感染不安の解消がカギに

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