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<デジタル発>偽情報を見分ける力 立命館慶祥小の挑戦

 交流サイト(SNS)を通じた偽情報の拡散などが問題になる中で、インターネットや新聞、テレビなどのメディアの情報を的確に読み解くリテラシーの重要性が増しています。4月に開校した立命館慶祥小学校(札幌市豊平区)は独自の情報教育プログラム「MNI(Master of News & Information)」を北海道新聞社と共同で構築。情報を取捨選択し、自らの考えをまとめ、発信できる人材の育成を目指しています。(報道センター 高田かすみ)

立命館慶祥小学校の4年生の国語の授業。MNIのカリキュラムを取り入れており、この日の授業のテーマは、図書館の活用法です
立命館慶祥小学校の4年生の国語の授業。MNIのカリキュラムを取り入れており、この日の授業のテーマは、図書館の活用法です


 まず、立命館慶祥小学校について紹介しましょう。学校は4月6日に開校式と入学式を行い、1~4年生計166人が学校生活を始めました。北海道での私立小学校開校は2008年の北海道シュタイナー学園いずみの学校初等部(胆振管内豊浦町)以来で4校目です。運営する学校法人田中学園の理事長は、プロ野球北海道日本ハム元選手の田中賢介さんです。校舎は札幌大の研修施設だった建物を改修した3階建てで、延べ床面積は約2700平方メートル。教室や職員室、ホールを兼ねた図書室などは仕切りを極力なくし、多様な学習に対応できるようにしています。授業は情報教育のほか、英語も重視しています。図工など実技教科は英語で行い、全児童の英検準2級取得を目指しています。一定の成績を収めた児童は立命館慶祥中(江別)に進学できます。

4月6日に学年ごとに行われた立命館慶祥小学校の入学式。写真は2年生の式です
4月6日に学年ごとに行われた立命館慶祥小学校の入学式。写真は2年生の式です


 田中学園(札幌)と北海道新聞社は2020年12月、情報教育カリキュラムの共同開発を進める包括連携協定を締結しました。協定の調印式で、田中学園理事長の田中賢介さんは「フェイクニュースやネット上の犯罪、いじめが増えています。道内の他の小学校でも採用してもらえるようなカリキュラムを作りたい」と述べました。

立命館慶祥小学校の入学式であいさつする田中学園理事長の田中賢介さん
立命館慶祥小学校の入学式であいさつする田中学園理事長の田中賢介さん


 「何かを調べる時に一番良い方法って何でしょう」。4月中旬、立命館慶祥小4年1組(19人)の授業で、徳永健教諭(30)が、児童に語りかけました。

 国語に、MNIのカリキュラムを取り入れたこの日の授業のテーマは「図書館の達人になろう」。子どもたちは、全国の図書館が採用している図書分類方法「日本十進分類法」などについて学びました。その後、インターネットや新聞、書籍などの速報性や信頼度などの特性について意見を出し合いました。「インターネットは調べたら、すぐに答えが出てきます」「本はその道のプロが書いているから信頼できます」―。子どもたちのさまざまな意見を聞いた徳永教諭は「いろいろなメディアの特徴を生かしながらぜひ、本も活用していきましょう」と授業を締めくくりました。


 MNIは新聞に加え、インターネットや書籍、そうしたメディアを扱う人についても理解を深めることにより、情報に接した際に的確に判断して活用する能力を養うことを目指すものです。カリキュラムは教科書に沿った形で《1》ニュースに接する習慣作り《2》情報を「知る」「使う」「自分や人のために役立てる」《3》学びの成果を発信するなどの総合力―の3本立てで構成しています。

 《1》については、週に1回、朝読書の時間(10分)に新聞記事を読み、その記事の内容に関するワークシートに取り組みます。読解力を養うことにもつなげます《2》では、情報化が社会に与える影響を知る(5年生)など、学年ごとに具体的な課題も規定=表参照=。学年ごとにMNIを履修して得られるポイントも定めており、6年間で学びを深め、計百ポイントを得られる構成としています。

朝読書の時間に立命館慶祥小の子供たちが取り組むワークシートのイメージ
朝読書の時間に立命館慶祥小の子供たちが取り組むワークシートのイメージ

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