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<原点の地 根室は今>ウクライナ侵攻の衝撃(下)閉ざされる海 国際情勢、漁業者を翻弄

 海霧の向こうには、少し傾いた灯台がかすんで見えた。根室市の納沙布岬から3・7キロ。戦前の1937年(昭和12年)に建設された灯台が立つ北方領土歯舞群島の貝殻島を指さし、市内の元コンブ漁師影井健之輔さん(86)がつぶやいた。「ここはかつて、拿捕(だほ)と銃撃が続く『悲劇の海』だった。また出漁できなくなってしまわないだろうか」

 全国有数の水産都市・根室は、ロシアによるウクライナ侵攻の影響に大きく揺さぶられている。根室などの小型漁船19隻が出漁を予定する日本200カイリ水域内のサケ・マス流し網漁は、例年3月に行ってきた操業条件を決める日ロ政府間交渉の開始が今月11日まで遅れ、22日にようやく妥結した。ただ200隻以上が出漁する6月1日解禁の貝殻島周辺コンブ漁はなお交渉の見通しが立たず、浜には不安の声が広がる。

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