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「民が拓き、官が支える」 変わる九州、商人が生むスピード感<次代のモノサシ第2部 考察・福岡経済②>


 昨年11月上旬、大型トレーラーが行き交う東京港大井埠頭(ふとう)。仙台から到着した段ボール500箱が、次々と香港行きの貨物船に運び込まれた。荷物は現地のスーパー向けの宮城県産サツマイモ。コンテナの天井近くまで積まれた箱には「九州農水産物直販」と印字されている。九州経済連合会が、地場産品の販路拡大に向けて2015年に設立した福岡市の輸出会社だ。

九経連 異色の輸出ビジネス

 九州以外の産品を扱うと決めたのは18年。地元で集めきれない量の注文が入り、調達先を探していると、元々親交のあった東北経済連合会から「一緒にやりたい」との依頼があった。以来、山形県産メロンなども輸出し、21年度の売上高見込みは8億円と設立当初の10倍以上。九経連は「各経済連合会に連携を呼び掛けている」といい、2年後には20億円を目指す。

 「専門家でもない経済団体がそこまでするの。大変だね」。小田保社長(68)は事業が軌道に乗り始めた今も、県外の企業関係者などにそう言われる。輸出先や調達先の開拓は自力。行政の支援は輸出時の殺菌処理に関する助言などにとどめる。「官が入らない方がスピード感があり、自由度も高い」と考えるからだ。

「官が主導するとスピード感に欠ける。民が引っ張らなければ」と語る九州農水産物直販の小田社長=21年12月10日(富田茂樹撮影)
「官が主導するとスピード感に欠ける。民が引っ張らなければ」と語る九州農水産物直販の小田社長=21年12月10日(富田茂樹撮影)


 開拓の歴史から官主導の色が濃い札幌に対し、商人のまちとして発展し「民の力」が強いとされる福岡。取材した先々で…

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